ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

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何といっても生徒は忙しい

考査までもう少し。でも、勉強時間は増えない生徒たち。

それは生徒のせいなのでしょう?

冷静に生徒の生活を眺めていると鈍感になってはいけないことはいくらでも見えてくる。

生徒は大人が見ているよりも忙しい

子どもたちがどのように生活しているのか、その実態を把握するのは難しい。

実際、勤務校によって事情が大きく異なるので、一概に論じることはできないのだけど、自分の見ている生徒と次のデータから考えてみたい。

berd.benesse.jp

この中の「1.24時間の生活」を見てもらうと、小中学校の児童生徒がどのような生活をしているのかということのイメージが持てる。

この数字を見て、どのような印象を持つだろうか。

一時間半近く「メディア」を使っていることを「勉強もしないでどうしようもない」と見るか、「遊ぶ」と答えた割合が1割にも満たないことを意外と思うか、色々な見方はできるだろうが、子どもたちが学校にいる時間に注目してみてほしい。

平均の値ではあるけど、睡眠時間よりも長く学校にいることになるし、部活動や移動時間まで含めれば、もの凄い長い時間学校に拘束されていることが分かると思う*1

10時間以上、学校関係に拘束されている子どもたちが一時間ちょっと「メディア」や「遊び」に時間を使うのを「勉強していない」というのは、結構、厳しいんじゃないかなぁ。

時間がなければ勉強はできない

これも当たり前の話だけれども、時間がなければ勉強はできません。

さらに当たり前の話として、勉強時間を確保しなければ、中学校くらいまでならまだしも、高校くらいになると顕著に「テスト」で結果を残すのは難しくなる。

でも、逆に学習時間はどうなっているのかいえば、上の資料によると、受験のある高3を除けば高校生の学習時間は中学生よりも減っている。

もちろん、高校では学校間の差が大きいから一概に語ることはできない。しかし、高校生になって放課後の勉強時間が減っているのは、別に「遊び」や「メディア」の時間が増えたというわけではない。

学校に拘束される時間や移動の時間が増えて、自分の時間の自由に使える時間が少なくなっているように、上の資料からは見える。

仮に、「遊び」などの勉強以外の時間をすべて勉強に費やしたとしても、3時間程度の時間しか確保できない。

大人の感覚からすれば「三時間くらいは勉強してくれよ…」と思うかもしれないが、一日3時間を勉強するためには、そうとう無理をしないと捻出できないというのが、今の子どもの生活像だ。

勉強と部活の両立を大人は簡単にいうけど

時間がないことに対して「両立することが美徳だ」という言い方は、かなり乱暴ではないだろうか。上の資料によれば、学校以外の個人の使える時間は4~5時間程度しかないように見える。

一見すると5時間もあるのかと見えるかもしれないが、2、3時間部活をした後に、ろくに休憩もしないで、好きなこともしないで、毎日、3時間は勉強しろというのは乱暴ではないか。

もちろん、できる生徒はいるだろう。体力が強かったり勉強に対する意欲が高かったり、色々な要因は挙げられるだろう。

しかし、そういう「基本的な能力が高い」生徒を基準にして、「できないのは怠けているからだ」というのは、やっぱり乱暴だろう。

教員だって、12時間以上学校に拘束されて、家でも仕事を持ち帰ってこなして、睡眠時間もろくに取れずに、家族とも話せないとなったら、家庭は崩壊するし、体調だって悪くなる。

大人だってできないことを、子どもに求めるのは明らかにおかしい。

大人は子どもにいう前に自分がやってみること

授業を作るうえで当たり前ではあるが、実際に子どもに活動や作業をやらせる前に、自分自身が実際にその活動や作業をやってみることは非常に重要だ。

何かリーフレットを作らせたいというのであれば、自分でそのリーフレットの教師見本を作ってみることが必要だし、その見本を作る過程で感じたことを活かして授業を修正したり、支援の方法を考えたりすることになる。

しかし、校種が上がれば上がるほど、教員が実際に自分でやってみるという作業をやらなくなるように見える。まあ、そもそも活動を高校ではやらせないとか、活動よりもドリルやれという人もいるかもしれないが、それはそれとして、もし、そうならば「生徒が出されている宿題と同じ量を自分もやってみる」ということをするべきだ。

教科書の問題を出すにしたって、自分が30分かかるのだとしたら、生徒は30分ではできないと考えるの普通でしょう。

生徒の可処分時間は4時間くらいしかないとしたら、その教員からすれば「たった30分」が本当に「たった30分」なのかという検討をして指示をすべきだろう。

物理的にどうにもできない量の宿題を出された生徒は何をする?

本当に真面目にやって色々な無茶を重ねて生活にひずみをきたすか、適当にバレないようなやっつけ仕事の仕方を覚えて、考える習慣を放棄するだけである。

真面目にやっても終わらない、そんなもの真面目にやるだけ損だからね、それに、得てして子どもの苦労の分からない教員は、子どもが締め切りまでに出したか出さないかしか評価しない(というか、そもそも自分がやっていないんだから、何を考えるのかをできない)し、やっつけ仕事で十分なのである。

月曜日の朝からダルそうな生徒がいる風景が普通になっているのは異常だよ

月曜日の朝、ホームルームに上がるとぐったりしている生徒。

そんな風景、色々な学校で見られませんか。

でも、休み明けの月曜日の朝に、ぐったりとしている生徒がいる教室って異常としか言えない。

なぜ、生徒がぐったりしてしまうのか。よく考えなければいけないのは、大人である。

*1:裏を返せば、その時間よりも長い時間学校に教員はいることになっているんだけど、それはまた別のお話…

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