ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

【スポンサーリンク】

【書評】なぜ最高のソリューションが職員室で出ないのか?

久々の二連休を満喫中。本屋で新刊を適当に購入してきたら、なかなか面白かった。 

なぜ、最高のソリューションが出ないのか? 問題解決「脳」のつくり方

なぜ、最高のソリューションが出ないのか? 問題解決「脳」のつくり方

  • 作者: マシュー・E・メイ,藤島みさ子
  • 出版社/メーカー: 日本実業出版社
  • 発売日: 2017/07/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

まあ、ビジネス書といいますか自己啓発といいますか。でも、とても学校からは出てこないアイデアであるし、職員室でやらかしていることを指摘されているようで面白かったです。

思考の落とし穴に向き合う

本書のコンセプトは本を開いた一ページ目に書かれている。

問題のように見えるものは、実際には問題ではない。

解決策のように見えるものは、実際には解決策ではない。

不可能に見えるものは、実際には不可能ではない。

この「信条」を読むだけで、職員室での「非効率」を思い出して重い気分になるのは自分だけでしょうか。

本書は著者の長年にわたるファシリテーターとして実践から導かれた、人々が陥ってしまう思考の落とし穴の指摘とその落とし穴を回避するための手引きだ 。

「自分はそんな落とし穴にはまらない」と思う人が多いかもしれないが、本書で落とし穴にはまった人々は普段はイノベーターとして活躍しているような人たちであるし、能力だって決して低くない。それでも思考の落とし穴にはまってしまうのである。

本書ではこの思考の落とし穴は「脳が原因で発生する思考の欠落」だとしている。だから、その「思考の欠落」を自覚して丁寧に向き合えば、落とし穴にはまることを回避でき、よりよい問題解決の可能性を生み出せるというのだ。

本書で紹介される思考の落とし穴は以下の通り。

1.結論を出し急いでしまう「飛躍」
2.パターン化された思考にこだわる「思い込み」
3.かえって物事を複雑にしてしまう「考えすぎ」
4.それなりの答えで納得してしまう「満足」
5.できるはずがないと思ってしまう「過小評価」
6.外部の意見ややり方を拒絶する「自前主義」
7.自分で自分のアイデアを握りつぶしてしまう「自己検閲」

タイトルだけみるとありきたりなアイデアのように見えるかもしれない。本書で重要なのは一つ一つの思考の欠落と丁寧に向き合い、その原因を脳の働きと考えて、どうやって解決を狙うのかまで述べられている点だ。

あぁ…職員室の視野の狭さよ…

別に本書は教育関連の書籍ではないし、学校教育については全く言及がない。

しかし、それでも何かとつけて職員室の非効率さを思い出してしまうのは自分だけだろうか。

例えば、順番に見ていくと「結論を出し急いでしまう」という内容は生徒指導で「指導ありき」で「どうすれば根本的な改善に向かうか」ということになかなか意識がいかないことを連想するし、「パターン化された思考にこだわる」なんてまさに学校そのもので「前例がない」だとか「今までやっていたから」だとか言って新しいアイデアをやることを拒否する例なんて枚挙にいとまがない。で、そんなのでよいのか!?と問うても「それなりの答えで納得してしまう」という現状意地に走る……。で、だからと言って学校の外から文句を言われると「学校を知らないくせに」などと「自前主義」に簡単に走る。

あぁ…書いていて空しい。尽く職員室でやらかすような問題が先回りで網羅されているような気がする。

問題は教員側の無自覚です

学校で問題が起こらない日はない。とりあえず、職員室に鳴り響く電話に出たくないくらいには。

だから、「問題が起こる」という前提で行動をしなければならないのだけど、一つ一つの問題をよく見ていくと「結局、いつも同じことの繰り返しだろ…」とか「どうしてこんなにこじらせた…」とかある。でも、そういうことを問題として考えている人は少ないし、考えていたとしても「自己検閲」してしまって全く解決をするような風土にない。

うちの職員室がダメという可能性は否定しないが、見聞の限り、どこも似たようなものでしょう。例えば、アクティブ・ラーニングという言葉一つをとっても、必死になって言葉遊びして「今までの自分たちのやり方でいい」とか「不易と流行がある」とか言い出して、アクティブ・ラーニングのことを勉強しないで今までに「固執」しているわけだしね。 

www.s-locarno.com 

www.s-locarno.com

現在はどこの学校もこれだけ大きく指導要領と入試制度が変わるため、「学校改革」と称して、色々な取り組みをやらざるを得ない状況にある。しかし、その話し合いやプロジェクトが本書で指摘されるような視野が狭くて非生産的なものになっていないだろうか。

意味のない無責任な会議が延々と繰り返されたり誰かが怒鳴り散らすような暴力的な会議となっていた李しないだろうか。

クリエイティブでイノベーティブなアイデアで、何か新しい学校のイメージが生まれるような話し合いがされているだろうか……。

まあ……

 

諦める力?勝てないのは努力が足りないからじゃない

諦める力?勝てないのは努力が足りないからじゃない

 

 

Copyright © 2017 ならずものになろう All rights reserved.