ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

授業アンケート

questionnaire

はた迷惑な毎年恒例の授業アンケート。生徒から回答を募るのですが……。

毎年アンケートが悪くなっている

この授業アンケートですが、自分は毎年悪くなっている(笑)。

まあ、人気投票ではないのだけど、項目的に自分の授業スタイルではあまりよくはならないのも仕方ないかなぁという気はする。

「内容理解」「学力向上」「授業規律」「重要ポイントの明示」だとか、どう考えても一斉授業を志向したアンケート科目では、普段から生徒に考えることを任せている授業では、好意的な評価にはならない。

www.s-locarno.com 

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初任のころは、元塾屋のテクニックを縦横無尽に使って、その場で「分かった」という気分と「集中できる雰囲気」の授業は提供していたけど、この頃は、挨拶すらまともにしないし、集中できないでいる生徒に対しても、積極的に自分が正そうとすることはなくなった。 

その代わりに、ひたすら自分で勉強するの待つだけである。自分から大所高所から勉強しろとは言わない。まあ、勤務校の仕事として受験については煽らないといけないのが、イマイチなんだけど。

受験のテクニカルな話も、ほとんどすることはない。生徒のニーズからすれば遠いことをやっている。そんな授業に付き合っている生徒を偉いというべきか。

そのなかで悩むのが「理解配慮」だ。

この項目の点数を挙げるのに簡単な方法は扱う問題のレベルを落とすことだ。そうなると「学力向上」と矛盾する感じはあるけど、実は簡単な問題でもたくさん解けたほうが「配慮」されているし「向上」していると思ってもらいやすい。

ま、そうやって数字を作るのも結局はテクニックが必要なのだけど、無駄なテクニックを磨いてもどうしようもない。その時間がもったいない。

アンケートを上げる気がない

数字をあげる気持ちがあまりない。

もちろん、生徒のリクエストや望んでいることを真摯に受け止める必要があるのだけど、今更、板書を使って授業をする気は今年度はない。

そして、テクニックを使って生徒の理解度を誤魔化すことはやらない。

うん、誤魔化すんだよ。上手い説明の仕方を、自分が工夫すればするほど、生徒が工夫する必要がなくなる。そんな感覚はどこまであってついてくる。

上手く説明して、生徒も頑張る……まあ、それはない気がする。だって、本質的に面白くない、生徒にとって興味ないことをやるんだから。生徒にとって興味もないこと、知ろうともしなかったことを、色々な角度から手渡していくからこそ、ちゃんと考えることになるのでしょう?

授業をしている自分がよくわかったつもりで、面白おかしく目先を変えて伝えてはダメなんだと思う。まっすぐと難しいものを誤魔化さないで受け取ってほしい。

しかし、疑ってくれるなよ

このアンケート項目で、嫌がらせのように感じるのが「科目に対する意欲・熱意」というものだ。

満点をとってあたりまえなのだけど、満点がつかない。

 

日本の教師に伝えたいこと (ちくま学芸文庫)

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まあ、最近、力をいれないで生徒に丸投げ気味なのが悪いかもしれない。

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でもね、それは逆なんだよ。

国語に対する興味や意欲がなくなったのではなく、自分から教科を手放したからなんだよ。自分が占有したくないんだよ。

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