ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

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我慢強く読み書きする

Reading

今年最後の評論。三学期は文学しかやらないからね。

生徒にとってはかなり大変な単元をやってもらうことになります。前から紹介しているように内山節の文章を自力で読んでもらおうとしているのです。

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この二年生最後の評論に向けて、一年生から素材を配列してきたのだけど、さて、生徒には気づいてもらえるかな?

一年生の最初から読み直してもらう

今回の単元は二年間のまとめとして考えているので、これまでの既有知識をきちんと思い出して繋げて読んで欲しいと思っている。それを我慢強く頑張れば、きっと高校の評論の重要テーマについて頭の中にきちんと生徒が「地図」を描けるだろうと期待している。

国語の「基礎・基本」とは何かという議論をするときに、「漢字」だとか「語彙」だとかに拘泥しがちであるけど、個人的に高校の現代文であれば「自分のことばで考えるための思考の地図」も必要だと思う。比喩的な言い方であえて「思想」だとか「評論文テーマ」だとか言わない理由は、そういうと「現代文」なのか「政経」なのか「倫理」なのか、なんだかよく分からないことになりそうだからです。生徒の知らないような哲学用語を解説してドヤ顔するのは避けたいのです。まあ、それは現代文、国語の授業じゃないよね、うん。

でも、ある程度の思想についての理解や現代社会の論点を知る必要はあるのは事実なので、比喩的に「考えるための思考の地図」といっておくのです。ま…結局、知識になるんだけど。例えば、こういう便利なものを使わざる得ない?

読解 評論文キーワード:頻出225語&テーマ理解&読解演習50題

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それでも「生徒自身が自分のことばで整理して使える形となった知識」を目指して「地図」という言い方をしたいだけです。

で、その「地図」を生徒が作るためには、ここで一気にこれまで勉強してきたことを体系的に整理する必要があるなぁと思っているのです。ここで問題意識が整理されないと、来年に夏目漱石の日本の文明開化にたどり着けない。

読むべきものがインフレすると…

当たり前ですが、読むべき資料が増えると生徒の負担はものすごく増える。二つくらいの文章を読み比べるだけでも大変なのに、今回は5~7くらいの文章を読み比べ、読み重ねしてもらうわけです。

生徒にとっては授業時間もフルに使っても終わらないし、家でもひたすら頭を抱えて整理して取り組まないと勉強が前に進まない。

また、情報量が多いので、頭の中で……とはいかない。ちゃんとノートに書き出して、まとめてみてという作業を繰り返さないと上手くいかない。書いてみたらその記述の仕方が雑だったからやり直しになったりなんてザラにある。

情報を積み重ねるという経験が圧倒的に不足しているんだなぁとやらせてみて気づく。文科省的には「情報活用能力」と言われるようなところかな?もしくはPISAの「読解リテラシー」の「自らの目標を達成し,自らの知識と可能性を発達させ,効果的に社会に参加するために,書かれたテキストを理解し,利用し,熟考し,これに取り組む能力」というあたりの練習が足りていないということかな。

これをやるためには、結局、何度もノートに書いてみて読み直し、場合によっては誰かに話を聞いてもらい評価してもらい、逆に誰かの話を聞いて自分の意見を伝えたり議論したりする、最後には自分の言葉に置き換えてまとめ直していく……そんな四技能をフルに使った活動が必要だ。四技能なんて英語っぽいこと言いましたが、国語だってなおさら四技能です。

さて、真正の課題とは…

こういうことを考えたときに悩むのが、「真正性」ということだ。

どうしても内容度が抽象的になればなるほど、生徒の生活の文脈からは遠く離れてしまい「真正性」ということを保障することが難しい。

いや、でも、抽象的なことを、自分のことばで論じていくこと、抽象的なことを相手に分かりやすく伝えていくという行為自体が、大学でアカデミックな勉強をしていく生徒にとっては真正性のある課題なのかもしれない。

いや…そもそも真正ってなんだよって話なんだけど。ただ、言葉を尽くして説明することをこだわるのは重要なんだろうけど……。

生徒の実態から飛躍しすぎると面白くないから、全く生徒は食いつかないけどね!

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