この物語はフィクションです。一応。
ライティングワークショップを行うために、必死で図書館の利用スペースを格闘しようとしたある国語教員をモデルにしたお話です。
図書室をめぐる不遇なあるあるネタだと思ってもらえれば。
自習させるから…
X教諭「ねえ、ロカ先生、〇日の授業の時、うちのクラスも一緒に図書室使っていい?」
ロカ「まぁ…うちは資料を使ったり好きなところで書いたりさせているので、生徒が歩いていても気にならないなら…」
X教諭「それは困るな。受験前だから、赤本の自習をしてもらおうと思ったのに」
ロカ「え…授業は?」
X教諭「範囲終わっているし、もう高3は二回しかないし、どうせ授業聞いていないし」
ロカ「え…」
その後、丁重にお断りさせてもらいました。
解説
図書室は赤本解くための自習室ではありません。あと、授業はちゃんと教科のことを教えろ。
ついでに見ていてくれない?
Y教諭「ねぇ、〇日の授業、一緒に使ってもいい?」
ロカ「まぁ…うちは資料を使ったり好きなところで書いたりさせているので、生徒が歩いていても気にならないなら…」
Y教諭「全然、おっけ!うちもむしろ騒がしくて元気有り余っているし!」
ロカ「はぁ…(それはそれで困るんだが。静かに書いてほしい部分もあるし…)」
Y教諭「じゃ、そういうことで!ついでに一緒に監督しておいてね。俺、出張だから!」
ロカ「は?」
その後、何が何でもお断りしました。
解説
ライティングワークショップ中は別に遊んでいるわけではありません。自分の生徒の見取りに精一杯です。てか、監督くらい自分でせよ。
広い部屋が欲しい…
Z教諭「ねえ、ロカ先生。〇日だけど、図書室を譲ってくれない?」
ロカ「うーん…できれば、資料がないと困るので図書室がいいんですが…」
Z教諭「えぇ……ちょっと広いスペースないと困るんだけどなぁ…」
ロカ「何するんですか?」
Z教諭「いや、テスト前に授業が余ったから、広い机を使って百人一首かるたでもやらせようと思って。床じゃ汚いでしょ?」
ロカ「………」
その後、丁重にお断り。
解説
図書室の大きな机は資料を閲覧するためにあります。別に百人一首に便利な大きさではないぞ。あと、授業やれ、授業。
時間割が違うからね…
A先生「〇日の授業、図書室開けられないの?」
ロカ「えぇ…できれば。授業で使いたいので。」
A先生「いや、だって、その日はうちの学年早く終わるから、生徒が自習室に図書室使いたいっていうのに、授業で占拠されたら困るんだけど」
ロカ「……」
A先生「どうせ、作文書かせるなら、遊ばせないで座らせて教室で書かせろよ」
その後、喧嘩して、図書室の半分を譲ることで痛み分け。いや、実質、図書室を自由に使えなくなった分だけ、こちらのほうが大損している。大損害である。
解説
だから、図書室は自習室じゃないんだっての。あと、別にライティングワークショップは生徒を遊ばせているんじゃない。
図書室を授業で使うのにも一苦労
図書室は自習室ではないし授業のネタがない時の隔離場所ではないのです。
ちゃんと、計画的に授業で使うことを考えているのに、中途半端に半分を使わせろと言われても、非常に困るんです。
授業で図書室を使うことの意味をちゃんと共有したいところである……。