ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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【実際にやってみた】高校の教室での協働的な学習の様々な方法の例―その1【不定期連載】

God's Utterance "God Himself, the Unique I God's Authority (I)" (Excerpt, Stage Version)

最近はアクティブ・ラーニングという言い方も下火になってきた感じもしますが、「主体的・協働的で深い学び」が謳われている以上、教室の中では講義型の授業だけでは不十分だと言われる時代が来ようとしています。

どうしても高校の教室では教える内容が高度になるだけに、講義型の授業一辺倒になりやすいのですが、自分はそれでも協働的な学習が高校でも行われるべきだと思っています。

しかし、なかなかお手軽なところに高校での協働的な学習の方法が見られないという話はよく聞きます。そこで、そろそろこのブログも開設して一年にもなるので、自分の実践を振り返りつつ、色々な協働的な学習の方法についての手ごたえを紹介してみようかと思います。

ま、不定期に書いていこうと思うので、気長にお付き合いください。

本日の記事は理論編で行きます……といっても、あまり細かい話はしないで、あくまでお手軽でいこうと思います。

スタート地点としてはお上の資料でOKかな

何はともあれ、まずはなぜこんなにアクティブ・ラーニングが言われるようになったのかということを掴みたいのであれば、中教審の答申や改訂された学習指導要領などを見ましょう。

新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)

次期学習指導要領改訂に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)

とりあえず、背景になるところ。

で、実際に出てきた指導要領が以下のもの。

学習指導要領等:文部科学省

とりあえず、夏休みの一週間くらいを使って順番にじっくりと読めば、勘違いも起こらないだろうし都合よく今までの延長でよいみたいな議論はしないんじゃないかなぁとは思う。色々な人の受け売りをする前に、自分の目で大本を確認する。大切。

研究者による解説を読もう

で、答申や指導要領本体をだいたい読み終えたら、もう少し踏み込んで研究者が解説している本を読もう。個人的には以下の記事でも紹介した奈須先生の本が現時点では一番文科省の言っていることを反映しているし研究レベルも踏まえていると感じる。 

www.s-locarno.com 

「資質・能力」と学びのメカニズム

「資質・能力」と学びのメカニズム

 

あとはアクティブラーニングといえば溝上慎一先生といっても過言ではないので、以下の溝上先生のサイトを一通り目を通すとよいでしょう。溝上先生の各書籍の論点をピンポイントで解説しているので恐ろしくお得。

溝上慎一の教育論

ノリで書いたのでそろそろ改訂版を出さないといけないかなぁ…と思っているけど、以下の書籍一覧も、まあ、怪しいものもあるけどそれなりには……。 

www.s-locarno.com

研究者だからと言ってアクティブラーニングをわかっているわけではないのは、どうか注意してほしい。 

www.s-locarno.com

www.s-locarno.com

玉石混交というか石ばかりということを前提にして…

アクティブラーニングをめぐる議論は玉石混交どころか石ばかりがやたらと存在感を放っている状況……と思ったほうがいい。

教育産業や私立学校が「答申」や「研究」の文脈を一切理解しないのに、中途半端な経験則と思い付きで、美辞麗句を並べているだけで中身がないということがままある。特に21世紀スキルだとかICTだとか突然言い出したのに、答申や研究などと全然違う言葉遣いしているものは胡散臭さ満載である。

だから、いきなりノウハウ本に飛びつくと高い確率で大失敗して「アクティブラーニングなんてやらなくていい!」なんて愚を犯すことになりかねない。

手間はかかりますが、本当に意味のある協働的な学習を目指すなら、まずは教員側が惰性から切り離された主体的で深い学びをしましょうよ……。

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