ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

リーディング・ワークショップ一巡目終了

Reading

本日で担当クラス全てでリーディングワークショップ一巡目が終了しました。

授業記録に生徒の目標や一回目の振り返りを反省して眺めていると色々思うことが出てきます。

読みたい気持ちはある

生徒に自由読書の必要性や集中して楽しく読むことの重要性を話しつつ、ある程度、教員が関与していく縛りもあることも説明して、リーディングワークショップに入っています。

そんな枠組みの中で、生徒にもこのリーディングワークショップの目標を考えてもらいましたが、生徒の書いてきたものを見るとかなり「たくさん本を読みたい」「楽しく読みたい」という意見が多い。

もちろん、「読書の授業の目標を立てよう!」なんていきなり言われても困っているので、そういう意見になっているかもしれないのだけど、それでも、楽しく読みたいというコメントが多いのは少しうれしい。

読書が本当に心から嫌い。耐えられない。そういう感覚の生徒がいないのは、ひとまず安心である。

ある意味で、読書に対して時間がないだけで憧れややりたいという気持ちを持つ生徒が多いということは、家庭の文化水準の高さなのだろうと思うし、それだけ自分の勤務校が恵まれていることを思う。

生徒のことを悪く言う人も多いけど、生徒の持っている文化水準を活かせていないのは、誰なのだろうねと愚痴の一つも言いたくなる気持ちになりましたよ、ええ。

時間がないからこそ、時間を取ってあげたい。

速く読みたいという気持ち

生徒のコメントで多く見られるのは、「速読をできるようにしたい」ということだ。

ミニ・レッスンや共有の時間を取ると、読書の時間は正味30分くらいなのだけど、生徒はだいたい20~30ページくらい読んでいるので、ペースとしてはそれほど悪くない……のだが、生徒としてはもっとたくさん読みたい、自分は読むスピードが遅いという振り返りが多い。

うーん……たぶん、現代文の処理する文章の量や問題を解くスピードが気になっているのだろうなぁ…。

「早く読む」ということだけが、読み方としてベターとは限らないわけだけど、そのあたりの感覚はこれからミニ・レッスンで伝えることかな。普段の授業で随分、偏った読み方しかできていないんだなぁと反省。たぶん、普段の授業でも伝え方でもっと多彩な読み方を伝えられるはずで、この時期になって読みかたを伝えなおさなければいけないのは自分の責任が重いかな…。

表現したい生徒が多い

小論文課題と並行していることもあるけど、それを除いても、自分の文章を表現するために本を読みたいというコメントが多いのも特徴だ。

今年度中にはライティングワークショップの予定はないのだけど、小論文の課題は多少はあるので、そういう場面に生きてくれるといいなぁ。国語の授業ではないけど、小論文指導などもあるので、そこと有機的に繋がってくれるといいなあ。国語の授業としてはボーナスタイムだよなあ。有効活用しよう。

また、考えをまとめながら読むのが好きだという生徒も学力に関係なくいることに少し驚いた。生徒を見くびっていたなと反省する。そもそもとして、読み方が人によって多彩であることをやっぱり頭でわかっても実感していないということの表れなのだろうと思う。よい発見だった。

数は少なくてもよい時間になってほしい…

かなり厳しい時間を無理に捻出して実施しています。当初の年度予定にはない。

でも、やってよかったと思う一回目です。

生徒の色々な側面を理解したいし、自分にとって自力で読む力を育てられる力を身に付けて欲しい。自力で楽しんで読めるなら、それは自分を力強く調整できる力になるはずだから。

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