やっと届きました、『イン・ザ・ミドル』。
これが届かないために今週中は荒れ狂っていたわけです、私。
なかなか届かないで荒れる
英語版の『イン・ザ・ミドル』は読んでいるので、この本が日本語で読めることをどれだけ心待ちにしたことか……!
In the Middle: A Lifetime of Learning About Writing, Reading, and Adolescents
- 作者: Nancie Atwell
- 出版社/メーカー: Heinemann
- 発売日: 2014/11/13
- メディア: ペーパーバック
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しかし、どうもAmazonが本気を出さない。
Amazonからインザミドルが発送されてくる気配がない…
— ロカルノ (@s_locarno) 2018年7月21日
ねぇ!Amazonからインザミドルが発送されないんだけど!?これは明日、都内へ行けという暗示なのか
— ロカルノ (@s_locarno) 2018年7月21日
だから、何でうちは発送すらかからないんだ…
— ロカルノ (@s_locarno) 2018年7月22日
そうしてやっと発送のお知らせが届く。
やっと発送である。しかし、明日は出張だから絶対に受け取れないし。印鑑いらないなら頼むからポストに入れておいてくれよ……ホント、タイミングが悪すぎてイライラする。 pic.twitter.com/TvZpNBb1dm
— ロカルノ (@s_locarno) 2018年7月23日
Amazonから嫌がらせを受けているように思うのである。久しぶりにKonozamaである。
原著と比較してみる
そんな『イン・ザ・ミドル』ですが、原著とどう違うか比較してみましょう(ごめんなさい、ネタです。内容はまだ読めていないので)。
第一印象ですが、訳本を開くと「一ページに文字数めちゃくちゃ多い!!!」と思うかもしれませんが、原著の方も負けず劣らず多いので安心して?ください。
サイズは原著の方がやや大きいサイズです。いつもの「吉田本」のサイズでくるかと思っていたので大きさに意外感がありました。このサイズのおかげで郵便局員とひと悶着があったのですが……まあ、それはともかく、このサイズにせざる得ない理由も分かります。
厚さを比較するとこんな感じです。
原著はデカい上に約630ページもある大著であるのです。今回の訳書は抄訳とはいえ、630ページも原著があるのだから、情報量としては多くなりますよね。抄訳といっても訳書の方でも368ページもあります。これは「吉田本」の中でも上位に入るページ数ですから、相当に苦労されているのが分かります。
値段的なことを言えば原著をAmazonで買おうとすれば7000円オーバーですが、今回の訳書はなんと約3分の1の2600円で買えるのですから、お得以外の何物でもないです。しかも、訳者の補足も充実しており、本当の意味で、日本の教室という文脈に翻訳されているのだと感じます。
自分も原著を読んでいますが……以下のような苦労がありました。
- 量が多すぎて心が折れる。とにかく英語を読むのが大変。(というか、分からないで読み飛ばしながら読んで、約一年で何とか一周……とても二周目にいく心が折れていたところ)
- 文化が違いすぎて理解できないことが多い。(恥ずかしい話だけど、学齢すら一瞬で把握できないからイメージが難しいんです)
- 読んだだけでは実践に繋げられない。そこからどうするかを悩まないといけない。(授業数の問題もあれば、学習指導要領との関係や勤務校との折り合いの問題だってある)
しかし、今回の訳書は、「初めて読む人にも分かりやすく、なおかつ実践への道筋まで示している」というものであり、非常に親切です。本当、値段からすれば信じられないぐらいのサービス満点です。読まない理由がない。
たとえば、原著にない工夫としてコラムなどは目立つのですが、小さな工夫も非常に親切です。例えば
これは原著と訳書の同じページを並べているもの(あえて文字数が多いページを選んでみたw)ですが、原著は延々と文字が続く……(これに激しく心が折れる、英語苦手勢)のですが、訳書は適宜、分かりやすくするために「小見出し」がついています。
この小見出しがまた親切で、前後の流れを分かりやすくしてくれますし、逆に小見出しだけ眺めるだけで、本書の内容の流れが結構理解できます。小見出しで読みたい場所や脅威ある場所を見つけて、そこだけでもいいから拾い読みすると良いですよね。
まだ、全然、眺めているだけなので気づいていないことは多そうですが……本当、色々な親切さを感じます。
買わない理由がないです
例えばワークショップ型の授業、例えばプロジェクト型の授業、例えば国語の大村はまのような単元学習……いわゆる「学習者中心」の授業を考える人が読まない理由がないです。
もちろん、授業の中でやっている「活動」そのものは、国語科が一番関わりがあるでしょう。しかし、どのように「教えるのか」ということを考えるのに、色々なヒントがある一冊です。
とりあえず、職員室に3冊くらい買ってもらおうかなと思っています。