ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

質問づくり(QFT)と校内勉強会

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本日は職場の先生方と勉強会。今回のテーマは「質問づくり」(QFT)の実践である。

 

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

たった一つを変えるだけ: クラスも教師も自立する「質問づくり」

 

 

前回のルーブリックと違ってなかなか人数は集まらなかったものの、やってみると色々見てきて面白いところです。

 

www.s-locarno.com

 

QFT自体の洗練度の高さ

 

今回の校内の勉強会のきっかけは「質問づくり」をやってみたいという同僚がいたということ。だから、理屈をぐたぐだと話すよりも、実際に何人かでワークショップ形式で体験してもらおうと思い、今回の勉強会を設定。

さっそく、アメリカのQFTを推進している団体であるRQIの方に相談したところ、便利な資料を送ってくださりました。自分が一から作るよりもはるかに役に立つ資料を教えてもらったおかげで、非常に今回の勉強会も面白くやれました。

その資料をまじまじと読んでいて感じるが、QFTが非常に洗練されており、シンプルで実践しやすく、それでいて高い効果が得られるようなものになっているということだ。

実際に、今日もQFTを体験するのが初めてだという方にやってもらいましたが、一つ一つのステップの合理性にすぐに共感してもらえました。

実際に体験してみると、フルに頭を使うことになるし、質問を作る過程で自分たちの価値観などを掘り起こすことになる面白さを感じていたようでした。

本日の質問の焦点

 

 

本日の「質問づくり」はRQIの方からいただいた資料をそのまま活用して、以下の質問の焦点で行いました。

 

質問の焦点「授業に参加していない生徒がいる」

 

教員の質問づくり体験でこの焦点は絶妙である(笑)。

質問づくりの強みとして、単純な拡散的な思考、ブレーンストーミングだけではなく、収束的思考やメタ認知を促す過程も含まれていることがある。

今回の質問の焦点は、その「収束的思考」や「メタ認知」を実感してもらうのに、かなり効果的なものなのだ。教員同士の対話なのだから、「授業に参加していない生徒がいる」という焦点は、どうしたって自己の授業のことに立ち返らざるを得ない。ただ、質問を作っていくだけなのに、自然と自己のことに立ち返っていく、そういう質問づくりのよさを感じてもらうのにこれほど効果的な焦点はなかなかない。

実際の話し合いの過程を見ていると、初めは教員の立場からの質問が多かったのが、生徒の立場からの質問が出てきたり、授業を観察する第三者の立場が出てきたりと変化をしていきましたし、ふり返りの段階で、自分の普段の授業のことを色々と話して、共有する先生方が見られたりと、たった一つの焦点だけで、面白いくらいの授業や生徒の見取りについての議論が深まりました。 

結局、教員同士は対話するしかない

 

質問づくりのレクチャーは、自分が専門家というわけでもないので、高度なことはご自身で勉強していただくしかない。今回のように顔を合わせて対話する意味は、結局、大切なことは自分たちの学校や授業をどうしたいのかという価値観を共有し合うという過程を丁寧に行うとうことである。

あまりに普段に対話が足りない。

質問づくりというツールを共有できたこともカリキュラム・マネジメントの観点でも重要であるし、同じツールを共有したことでもっと授業について話し合うことも増えるだろう。

そうして、少しずつ、もっと理解を深め合わないといけない。

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