ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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Twitterで一人読書会『授業づくりネットワークNO.33』①

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教育ICTリサーチ ブログの為田さんがTwitterでなさっている「ひとり読書会」を自分もやってみようと思い、夏の休みを使ってダラダラと本日に挑戦してみました。

blog.ict-in-education.jp

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

 

取り合えず厚い本でやるといつまで経っても終わらない(笑)ので、比較的さくさく読めて、毎回、勉強になることが多い『授業づくりネットワーク』でやってみました。

巻頭対談「アクティブ・ラーニングの前に考えたい 知識を学習するとはどういうことか」

慶応大学の今井むつみ先生と東京学芸大学の渡辺貴裕先生の対談です。

「あなたの授業を変える」というテーマの時に「知識を学習する」ということ自体から考えるのは婉曲なようで最も本質的なことだろうと思う。いい加減、這いずり回る経験主義から脱却するべきだし、アクティブ・ラーニングは浅薄になるという批判からも脱却するべきだろうと思うのです。同じところで逡巡しすぎている感はある。

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)

 

この本に限らず、今井先生の新書は気軽に分かりやすく読めるのに、ググっとちゃんと考えたらどうなるの?ということと向き合わされるような面もあり、授業づくりに色々とヒントがあります。

ことばと思考 (岩波新書)

ことばと思考 (岩波新書)

 
ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)

ことばの発達の謎を解く (ちくまプリマー新書)

 

リフレクションがやらされるものというレベルである限り、授業者にとっても子どもにとってもなかなかしんどい授業が続いてしまうだろうなと思う。授業者には「子どもがわかったと言っている」と見えれば、自分の責任が終わったような逃げ道があるけど、ここに逃げ込んでしまうと、やはり授業として深まっていかない。

現状の限界に向き合うことと、何とか変えようとするときに苦しみがあるということについての話。自分のやり方を手放すことはしんどいし、見えている行き詰まりをそのままにすることもしんどい。

こうして言われると授業づくりって自分の積み重ねてきたことを、どこかで捨てなければいけない営みであり、直線的に成長できないのがもどかしい。

授業者なので研究者ではないけど、これは耳が痛い。何をテーマに自分が生徒と向き合うべきなのかという問題に類比できる。授業をする場合、学習指導要領もあり学校の教育方針もあり、自分の個人的な価値観で好き勝手出来るものではないが、最後、限られた時間で何を伝えるのかを決めるのは、教える者のこだわりである。

ここだけ取り出してしまうと、抽象的で何も言っていないように見えてしまうのだけど、本文を読んでもらうと自分のような感想になるかと思うのです。

知識の断片を教えるのではなく、「考え方」。この「考え方」にはただの活動だけではなく、必要なことはちゃんと教えるというニュアンスもあれば、実際に子どもたち自身がどう知識と格闘して経験を知識にしていくのかということも含まれる。

マニュアル化できない、実際のそれぞれの教室で起こっていることを、授業者が見極めて、自分の授業を作る……教えることの醍醐味であり、困難点である。

教える人間の専門性とは何だろうか。色々な議論がされるが、やはりこれということは難しい。教科に対する深い見識ももちろん必要だし、子どもの様子から何をするべきか考えられる見立ての良さも必要である。

ここではあまり深入りしないけど、この教えることの専門性についての認識の齟齬が、むやみな議論の空転を招いている気はする。

アクティブ・ラーニングの前にというタイトルにふさわしい

この対談はまさに「アクティブ・ラーニングの前に」というタイトルがふさわしいなあと感じます。猫も杓子も活動になっているからこそ、もっと教える側の専門性や知識とは何か、何を教えるのかということを考える必要性を感じるのです。

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