学校が再開された週末。やっぱり疲労感が重い気がする。とはいえ、生活に張り合いも出ているので活動しないとなぁという気持ちも出てきている。でも、やっぱり調子は悪いので、だらりと休憩して過ごす。
学校がされた後のオンライン授業がどうなっていくのかということを色々と考えることが多くなっている。
まだまだオンライン授業の需要は高く
学校が再開されたとはいえ、生徒は半分ずつしか登校してこないし、基礎疾患のある方のいるご家庭は登校は望まないなどのこともあって、オンラインを通じて生徒をフォローするという必要性が色々な場面である。
かなり難しい舵取りなのだが……どうも画質もよくない動画をライブ配信しているからよい、もしくは即席の解説動画を送っているからよい……という雰囲気になりつつある。個人的にはあまり望ましい空気ではないと思っているが、設備もスキルも足りない中では妥協もあるのかもしれないと、さすがに非難めいたことばかりも言っていられない。ゼロよりはマシでよいから進めつつ、できることを増やすという戦略にならざるをえない。
ただ、この戦略はあと数週間で学校が元通りになる……という見通しで、多くの人が動いているような気がして……そのときが来ることが怖くて仕方が無い。
基本的に自分はネガティブである。だから、いつだって最悪の事態を考えている。オンラインでライブで生徒と繋がっているから大丈夫……という時期はそろそろ過ぎているのではないか。一ヶ月くらいだとゴールが見えていたから耐えられたオンライン授業も、第二波でゴールが見えなくなった瞬間に続かなくなるんじゃないか。そもそも一日中スマホを酷使しているのだから、そろそろ不具合なども出始めるのではないか……そんなことばかり考えてしまうのである。
今の学校の状態は、アップデートされたというよりは、緊急対策のパッチを当てたようなものである。しかも、今まで出来ていたことを封印して、削減して、我慢しての緊急対応である。対応の仕方はどこかのClassiなるものと同じである。
後手後手の対応が厳しくなるのは、Classiを見ればよく分かるだろう。ここで、いったん落ち着いている時期だからこそ、大型アップデートをしておきたいと臆病な自分は思うのである。
自分が思うのは、生徒と教員のスキル固めである。生徒が登校している今だからこそ、ちゃんとオンライン授業に必要なスキルを固めておきたいのだ。ライブ配信だけに頼って、あとの実力向上は自分の責任に任せる……という状況は早く脱したい。
じゃあ、何が必要か?
そのために何が必要なの…?という話になるが、自分が生徒や教員の様子をみていて感じるのは以下のようなことである。
- 再起動の方法や再インストールの方法
- アカウントとパスワードの管理の仕方、アカウントの切り替えなど
- アプリやOSをちゃんとアップデートする
- 必要なアプリをダウンロードできる。不要なコンテンツを削除してメモリを確保できる
- フリック入力でもタイピングでも音声入力でもよいけど、文字入力の能率の向上
- アプリの操作を確認。挙動の確認。トラブルの対処法の確認。
- セキュリティ関係(ガチガチでなくて、伸ばそう ICTメディアリテラシーくらいでよいので…)
- デバイスの操作(特に出力と入力関係!!パソコンがインターネットに繋がらないとクレームが来たけど、自宅にWi-Fiがないというオチがあったくらいになめてはいけない)
などなど……。ブログに自力でアクセス出来るような人からすれば「何を言っているの?」と思うかもしれないが、実際の世の中のICTのスキルは、びっくりするくらい高くない。例えば、ブラウザなんて言葉は3割くらいの人にしか通じないよ!リンクを押してタブが変わってしまうと、元の画面に戻れない人も多発するよ!!
このレベルの確認をしなければいけないのに、このレベルの確認を出来ないままにコロナで分断となってしまったので、阿鼻叫喚となっているのである。そして、付け焼き刃でオンライン会議システムで映像を出せるようになったので、アプリなどの操作をすっ飛ばして、とりあえず配信してカッコはつけた……というのが現状ではないかなと感じる。
オンラインのライブ授業や動画配信は、見た目が非常に派手でいかにもテクノロジーっぽいけれども、ICTの活用としてはまだまだ小さいのです。嫌な言い方すれば、スタサプが既にやっていることを教員がライブでやっただけなんだから。コロナで分断されていた時期に、やっと一息つくような支援としてオンライン授業が役に立ったのは間違いないけど、長引けば長引くほど、動画配信やライブだけではダメなのだ。
基礎を固めて、もっと使える道具を増やさなければ厳しい。
何をするの?
そうして、何をするのか…と問われるのであれば、自分の答えはICTでアウトプットを出すことを増やしていくという発想である。
今までノートでやっていたことをWordなどでやればよいし、ホワイトボードでやっていたことを共同編集でやればいいと思うのである。そして、教員は生徒の作業しているデータにアクセスして、必要に応じてコメントしたり相談に乗ったりしていったり、適切な学習のための方法を選んでメニューとして提供できれば良いと思っている。
学校に生徒が当たり前にいる状況を前提とした「管理」の仕方で学習指導計画を考えていると、必ずイレギュラーに行き詰まる。
目の届かないところでの学び方は、バイキングのようである。生徒自身が好きなものを選んで食べるようなものである。教員がまず出来ることは手に取ってもらえるような彩り豊かな素材を揃えることである。そして、入り口にオススメのメニューや盛り付け方を示してみたり、一緒に食事に誘ってみたり……そういうようなことをして、子どもたちに働きかけて、自力で食べてもらうことを期待するしかない。
学校だから強制力があって出来たことが、自宅でできなくなったときに、学ぶことが止まってしまって良いことにはなるまい。コロナの長期化を予想すれば、向き不向きと言うことに還元して良い問題でもないだろう。
この時期にしておくべきことは、どう考えても、ちゃんと課題にアクセス出来ることと、適切に編集できるようになることだろう。
スマホで黙々と課題にコメントをちゃんと全員がかけているという状態を目指すくらいでちょうど良いと思っているのである。ちゃんと課題を開いて、各自が自分の必要なアプリを選んで操作して、必要があればオンラインで話合いをして……そういう地味な作業がちゃんと出来て欲しいのである。