ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

漢方薬のように

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生徒が戻ってきて二週目が始まりました。なんだか自分の調子も復調してきた感じがする。まだまだ分散登校なので全員が揃うわけではないけど、一週間の授業が回り始めると言うことに意味があるように感じる。

そういう中で、相対的にICTの活用が下がりそうな気がしているけど、自分としては4,5年越しの念願叶って、ICTを授業で堂々と使う口実を得たので、何としてでもここで丁寧に根付かせておきたい。

授業で使えるでしょう?

クラスを分割して登校させているため、オンラインを使った授業をせざる得ない状況にある。

ライブ配信でなんとする先生も多くいるが、一方で、ライブ配信が上手くいかないこともあるので、何とかデータのやりとりで生徒と授業を作ろうという先生もいる。

自分はどちらかというと後者であって(もちろん、ライブやろうと思えばそのくらいの道具は揃っているとは言っておく)、ちゃんとオンラインで生徒との双方向を確保するために、色々なシステムを生徒に使わせることにエネルギーを使っている。

今のこだわりは「スマホで苦がなく出来ること」と「ノートなどのアナログと組み合わせて取り組むこと」の2点を考えながら取り組んでいる。

頭が痛いのは、なかなかどのサービスを使うにしても、スマホやタブレットのアプリではパソコンの代替にはならないことだ。この点は強調しておきたい。「最低限」の、つまりは「とりあえずは出来ないことはない」というレベルは確かにできるのだが、快適に、使いこなして、質を高めていく……となると、スマホ、タブレットでは全然足りない。

最新のiPad proをこのタイミングで買った先生が結構いるが、試しに動作を確認させてもらっても……うーん、そもそも機能がPC番よりも少ないので、隔靴掻痒な感じがする。

ただ、それでも、生徒の持っている道具で、ちゃんと使い方を教えていけば、なんとか使うことが出来るのである。これまでは遠隔で、あーでもない、こーでもないと苦心していたものを、目の前で対応できるのだから、だいぶ楽になったよ…。

そうして、少しずつ使えるようになっていると、確実に、自分の授業以外にも波及していく。

「こういうこと出来ますから!」

授業で使って出来るようになったことを、他の先生にも伝えることを忘れない。今あるサービスでどんなことができるのかということを、簡単に画面録画や動画撮影したものを共有できるようになっているので、もう言葉で説明するよりも「こういうことを生徒は出来ますから使ってください!!」と促した方が効果的だ。

生徒がちゃんと授業に揃って、落ち着いて指示が通るような状況になってくると、わざわざ、ICTを使わせなくても……という気持ちになりやすいようである。

これは完全に偏見なのだけど、生徒がスマホやパソコンに向かっている様子を見ていると、どうやら「何をしているんだか分からない」という不安が教員には生まれるようである。

授業中にスマホを使わせたらゲームで遊び始めた……それを誰かに見られたらばつが悪い……そんな感覚があるのかもしれない。

だから、日本の企業の提供するサービスって、教員が生徒の画面を図々しく除けたり、教員のスイッチ一つで生徒の画面をロックできたりするような機能がついているのだよねという気がする。

100点の授業でないと許せない心性……これは注意しておきたいところだ。

50分のうち、数分遊んでしまっても仕方ない、でも、ちゃんと締め切りに質を仕上げて出せるというのであれば、よいのではないか。さすがに授業の大半を遊ばせて放置するようなことは一緒に授業しているならばないでしょうし。

色々な不安を感じるは仕方ない。ただ、その不安を乗り越えると、とても色々とできることが増えるんだということを周りの教員には実感して欲しいと思っている。よさが実感されれば、試したくなるものである。

1から教えるなら教員よりも生徒に教えた方が早い(笑)。生徒が使えるようになった様子を見てもらって、使ってもらうのが穏当かな。

じわりと広げていく

ライブ配信が派手で注目されて、とてもよく挑戦しているように見える中、地味にスマホをポチポチといじらせることに腐心しているので、やっぱりあまのじゃくみたいなことしているように思う(笑)。

ただ、こうして生徒の方が「ちゃんと使える」という状態を確保しておくことが、のちのちに必ず聞いてくるはずだ。

国語科で「話すこと・聞くこと」がちゃんとトレーニングされていると、色々な教科で話合いが出来るようになると同じような感じで……。

成果を焦らず、地味なことをやっていこう。

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