ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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【書評】オンライン授業のプレゼンづくりに

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東京の感染者数が徐々に増えていて、週明けにドカンとやられるんじゃないかと心配しています。すっかりオンライン授業を考えない雰囲気が漂っていますが、どこでいきなり休校になるかは誰にも分からないのです。

そうなると、またオンライン授業に向けての準備が必要になるわけですが、そんなオンライン授業の動画づくりに役に立ちそうな一冊を見つけました。

“秒速"プレゼン術

“秒速"プレゼン術

  • 作者:戸田覚
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

ビジネスの世界が、オンラインプレゼンにかなり移行しているそうですが、そこでのノウハウが紹介された一冊です。

オンラインの特性と相性の良い方法論

この手のノウハウ本は、ノウハウを書いてしまうと営業妨害なので、詳細な中身を書くことは難しいので残念なのですが、方法論としては、合理的かつシンプルであり、誰でも明日からすぐに実践できるという方法です。

「はじめに」の部分にこんなことが書いてある。

オンライン会議を通した話による説得力は、対面のプレゼンに大きく劣る。表情も、身ぶり手ぶりも伝わりにくい。一人が話している間は、別の人は主に聞いているだけになり、同時に話しづらい。「一方的な発表」に近いのだ。

まさに、オンライン授業のことを思い出してもらうと、この辺りの感覚は経験した人にはよく分かるのではないだろうか。

苦心惨憺して作った動画が、生徒にはまったく評価されない……そんな経験を4月、5月にしてきたはずである。

さらに、続きにこんなことが書いてある。

本書は、とにかく時間をかけないことを目指している。スライド作成もそうだが、本番で相手が納得するまでの時間も短いほど良い。さんざん説明した後でやっと理解してもらうのは、目指すところではない。60秒以内でハラオチすればそれで成功だ。秒速プレゼンという命名は、そこから来ている。1枚のスライドを1分以内、つまり秒単位でめくっていく。これによって、プレゼンのすべてが変わっていく。

慣れない動画作りのために、パワーポイントをさんざんこねくり回して、時間をかけてプレゼンを作り、そのあとに、何度もやり直しながら録音をした……なんて先生は少なからずいるはずだ。

その苦労を経験していれば、この「時間をかけない」という方法論にはかなり心が動かされるはずだ。

実際に、本書で紹介される方法は、具体的かつ、実践しやすいものばかりなのである。

シンプルであるから再現性が高い

本書の提案する方法は、非常に具体的でシンプルだ。

具体的に本書を読んでもらいたいのだが、一部、紹介するのであれば、例えば「箇条書きを複数のスライドに分けてスライドをどんどんめくってプレゼンする」「一枚の文字の字数は25字くらい」「最初に1枚目を作らずに7枚を作る(何を意味するかは本書で…)」などのような調子だ。

秒速プレゼンという方法を提案しているので、本書の構成も、一つのTipsが非常に短く秒速で読めるように出来ているので、実践するときも秒速だ。

また、スライド作成の技術的なTipsもかなりの数が紹介されている。まあ…慣れている人には当たり前なことも少なくないのですが、例えば「スライドマスタ」でフォントを一括で変える…など、知らないと全然知らないような時短に繋がる小さな小技も豊富に紹介されている。

「え?これ、オンライン授業の時短作成ように書いた本じゃないの?」と思うくらいに、オンライン授業のための動画作成と相性が良いと感じる。

動画が全てではないけど

個人的には、教員が動画を作るよりも、既にある素材を組み合わせて動機付けすることを考えて方が良いのではないかと感じてるし、もっとテキストベースの愚直なコミュニケーションでの授業をやった方が効率的だし上手くいくと思っているが、それでも一部は生徒への「あなたのために作っている」というアピールのためにも、動画は少しは作ることになるとは感じている。

だから、大切にしたいとは思うが労力はかけたくないし、何も考えなしにただの授業をやると生徒は動画をちゃんと見ない。

この本の中で紹介されている方法は、まさに、生徒を離脱させない動画づくりのノウハウになるだろうと思う。

ぜひ、小中高大、オンライン授業を考えるのであれば、この本は読んでおいて損がない。

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