灯火親しむべき候。そういえば、読書週間である。しかし、8月から数えると登校日数的には冬休み目前くらいの日数を既に経ているので、生徒の息切れ感が強いなと感じるのである。
授業日数が質保障か
生徒の疲れを見ていると、授業日数を増やしていることが本当に学力保障なのかという点については、なかなか楽天的な見方は出来ない。
考査の範囲も経験したことがないくらいに広くなってしまって、ちゃんと生徒の学力保障としての考査になっているのかも疑問であるし、定着度合いはどうも中途半端な感じはある。
考えてみると今年は10月の体育の日がないから、ほぼ、フルに学校に登校して息抜きになるようなタイミングがない。11月にやっと少し祝祭日が入ってくることで、リフレッシュもできるそうだが……いや、そうでもないか。
そんな中、こんなニュース。
長期の休業期間を経て、学校現場が授業時間の確保に苦労している実態にも触れ、「あえてこの時期に文部科学省からメッセージを出すつもりはない」と説明。「設置者の判断で延ばそうということを考えるのであれば、それを否定するものではない」と、学校設置者の判断に委ねる考えを示した。(2020/10/28 午後8時41分確認)
出たよ、丸投げ。
まあ、基本的に学校設置者の判断で運営していくのが筋なのであるが、本当に助け船を出す気があるなら、「授業時間の確保」について学校が苦境に立っている原因をもう少し助け船を出して欲しいところだが…。口が裂けても内容を削減とは言えないのだろう。
生徒の疲労を見ていると、「例年とは異なる環境で心身共に疲弊した状態にある」ことを考えて、眺めの長期休業を推奨するくらい言って欲しい……いや、自分が休みという点も大いにあるけど!
なかなか、外に見えないかもしれないけど、かなり生徒は疲れていますよ。行事で授業が潰れることなく、粛々と長い授業が毎日続いているので、普通に2ヵ月半学校に通ってくるのとは違う疲れ方をしている。何もなく、過ぎていく可能性の方が高いのだろうけど、もっと、体力や気力のことも考えて、計画を立てて良いんじゃないか。口を開けば、学力保障、授業数……というのは、生徒の疲弊ぶりからすると、厳しい気持ちにならざる得ない。
行事があれば、また、気持ちが変わるので、気力も持つのでしょうけど……。
いや、だからといって、休みじゃなくて余計なイベントを推奨とか言われてしまうと困るのだけど。
上手く緩めつつ…
愚痴を言っても、どうせ授業日数は変わらない。増える一方である。
そうなると、一番に生徒と関わるのは授業である。授業の運営の仕方を工夫していくしかない。潤沢にもらった授業日数だ、どうせなら、生徒の気持ちを充実させるような工夫をしたい。
教科横断のような授業で、場所や時間を変えることでも、少しは気力が戻ってくるかもしれない。ゲストに授業に参加してもらうことで、生徒のモチベーションが変わるかもしれない。
無くなったはずの、ロスタイムであるこの増えた授業日数を、ただ平板に終わらせるのか、少しでも生徒の気持ちに刺激になるように工夫できるか……授業者も試されているなと思う。