ちょっとゆえあってパソコンでの採点を体験中です。
無料ソフトもあるけど…
以前にも触れたことがあるけど、無料ソフトで「採点斬り」がある。
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Surface laptop3のタッチパネルを利用して、コツコツと使うこともあったのだけど、どうもWindowsの大型アップデートのたびに挙動が怪しくなっていた。よく分からないタイミングにクラッシュしてデータが吹き飛ぶなど……生産性を上げるためにやっているのに、生産性が壊滅する。
それでもちゃんと使えばめちゃくちゃ早いんですよ。詳細は以下の動画をどうぞ。
準備に一手間がかかるけど、無料でここまでできればなかなか…。
有料サービスは強かった
企業の出してくる採点システムも、挙動を見るに採点斬りをかなりベースに、参考に作っているように感じる。
だから、無料で「採点斬り」を使えるなら別にお金を払わんでも……などと思っている時期がありました。実際に、有料サービスに触れてみると、さすがに最新のOSなどにも対応する形に手入れされていたり、採点斬りでは融通が利かない部分をカスタマイズできたりと、費用に見合うだけのシステムになっているのですね…。
個人的に驚いたのは、AI採点システムだ。
簡単な記号問題だと機械が勝手に正誤を判定してくれる。もちろん、機械がつけたものを後から修正することもできるので、採点の手間が圧倒的に早い。
まー、ちゃんと機械上で採点を上手くやろうとしたら、今までの雑な解答用紙の作り方だと不都合があるかなあ、採点に入る以前に、解答用紙の設計や名簿の準備など、手間がそれなりにかかりそうだけど、ちゃんとルールが統一されてくれば、これはかなり早いんじゃないかな?
機械での採点なので、もちろん、設問ごとの正答率も瞬時に出るし、ヒストグラムなどもボタン一つですぐに出る。
枚数が増えるほど、この手のシステムは威力を発揮するだろうな。
根性論ではないけど
ただ、いくらAI採点が驚異的に早いとはいえ、実際に使うとなると色々と躊躇することはある。自動で採点されてしまうと、ある生徒と解答が結びつかない感じがする。「あぁ…あの子はここを間違えるのか」というような実感は、Excelの正誤表が出てきても、なかなか理解に苦しむ。模試の設問別正答率などを見せられても、生徒が何をできるのかというイメージを持ちにくいのと事情は似ている気がする。
また、答案を設問ごとに分解して採点するのも、生徒一人ひとりの理解の感触をつかむことからはかなり離れてしまう気がする。もちろん、設問別にしないで解答用紙ごとの採点にすることも設定できるのだけど、それだと採点の効率が上がらないのであまり生産性という意味では意味が無く…。
根性論、精神論を言いたいわけではないのだけど、採点を通じて、答案の印象から受ける感触は、授業や生徒へのアプローチにナイーブに関わっている感じがする。
どうも最近は、採点を効率化することにばかり注目が行っているようだけど、そんなに急いで採点して、何を見ているのかね?
雑なベルトコンベアの作業のようなフィードバックが、隠れたカリキュラムで何を伝えるのだろうか。