楽しみにしていた本が届きました。
22年度からは高校でも観点別評価が導入されることだし、体系的に評価のことを勉強することは大切である。
評価の基本的なところを共有したい
どうしても高校にいると「考査」ということがあたかも客観的で一番よい評価の方法だと押し切られがちなのだが、「考査」の点数だけで生徒を値踏みすることで教えることの責任を果たせているとならないようにはしたい。
一方で、最近はアクティブラーニングとセットでルーブリックという言葉も学校現場に流入してきて一種の流行になっているけど、やっぱりイマイチイメージ先行で上手くいっていない感じはある。
個人的には首都圏模試センターのこれが割と悪影響を与えたように感じています。
色々な話が混ぜっ返しになっているし、元のブルームや改訂タキソノミーと比べても…どうしてこういう話になるんだろうと不思議である。でも、見た目がなんだか整理できたみたいに見えるから、学校には受けるんだね…たぶん。
前にも書いたことがある気がするけど、ABCと分野を分けて、そしてそれぞれがAよりもBが、BよりもCが難しいみたいな見方にしてしまうのは、実際に学びの実態を平板化してしまうのはよくない。
余談ですが個人的にはマルザーノのタキソノミーが好みです。
メタ認知や振り返りを重視する発想なので、自分の授業と相性が良いこともあって、折りに触れて読み直している。
話が横道に逸れたが、自分も結局教科教育の畑の人間なのであるように、高校の学校現場に「評価」についてちゃんと勉強している人は少ないので、こうして基礎から評価について学ぶことができる本は貴重。
こういう本を読みつつ、分からないところやあいまいにしてしまっているところを共有し合うところから始めることが必要なのだと思う。
例えば、この本には「評価規準と評価基準」の違いの解説など、本当に基礎の基礎から丁寧に解説されているので、目線を合わせていくという意味でも重要な本になるのだろうと思う。
実践と理論を行ったり来たり
「評価」について重要だよなあと思うのは、やはり実際に自分の授業でやってみることである。理屈をこねているだけで分かった気になっても意味が無いし、評価論とはそもそも実践のためにあるのだから、ちゃんと自分でやってみて納得するところまでが勉強なのだと思う。
困ったときほど、理論というものの力を感じる。
ちゃんと背筋を正していこう。授業を見つめ直す杖のように、評価に関わる知識を身につけていきたい。