このコロナ禍の影響でオンラインやICTを活用する方法の発信は大量に行われているのだけど、意外と世の中にリーチしていないのよね。どんな情報源があるかをブログにまとめておくのも役に立つのかな。
— ロカルノ (@s_locarno) 2021年8月20日
という訳で、二学期に万が一休校になった時に備えて、ICT活用の参考になる情報ソースをいくつか紹介します。
YouTubeを視聴しよう
二学期までの時間が限られていることを考えると、効率的に情報を集めた方が良い。そう考えると、YouTubeが圧倒的にICT活用とは相性が良い。
蛇蝎の如く、YouTubeを嫌う教育関係者や保護者は多いのだが、きちんと情報をキュレーションして活用するのであれば、「ここで検索して出てこないコンテンツはない」と感じられるほどに、多岐にわたるジャンルのコンテンツと質の高い解説動画が存在している。
実際、研究機関などが作っている動画もあるし、素人作成の動画だとしてもバカに出来ないものも非常に多い。
また、生徒に配信するための動画で無くとも、教員が自分のスキルを磨くために、そして使ったことが無いツールに習熟するためにも、活用出来る動画が非常に多いのである。とりあえず、GIGAで入ってきた端末についての使い方が分からないなら、YouTubeで検索してみれば良いのだ。
ICT教育活用アドバイザー事務局の動画だけど…まあ、公的な動画はあまり面白くない(笑)けれども、色々な情報発信がされているので、YouTubeを探ってみることはかなり役に立つはずだ。
GIGA端末活用関係のサイト
個人のものまで拾っていると数限りなくあるので、ここでは比較的、有名どころに限って紹介しておこう。
文科省のまとめサイト。日々、更新を頑張って進めている印象があるが、とはいえ各教科の事例が薄かったりとまだまだな感じは否めない。
ただ、「慣れる活用」のための事例についてはかなり手厚く紹介されるようになってきているので、一学期に保管庫に端末がしまわれていることが多かったのであれば、ここから実践を真似てみるのがよいだろうと思う。
また、上記のサイトからもリンクされているが、各OSの活用事例集のサイトもある。ただ、ここでも一つ、群を抜いて事例集が多いのはGoogleだ。
YouTubeというプレットフォームと認定教育者をしっかりと育て、各地にGEGというグループまでちゃんと機能させているということもあって、圧倒的に出てくる情報量が多い。
教育用コンテンツまとめ
去年の休校期間中にかなり行政が頑張ってまとめている。
信頼できるソースや教材として使いやすいリソースへのリンクがきちんと集められている。迷ったらここから探し始めてよいのだと思う。地力で寄せ集めて車輪の再発明をするよりは、一気に文科省のページから焦点を絞って探るのが効率的だろうと思う。
経産省の未来の教室の方は更新が止まっているので参考まで。
ベネッセの学校休止中の「生徒の気づきと学びの最大化」プロジェクトも今、あらためて読み直すことで、色々な備えをすることができるのではないか?
結局、休校期間中に一番の問題だったのは、どこから何を手をつけたら良いかが分からずに、硬直してしまったということだ。もしくは、闇雲に物量で強引に解消を計ろうとしたことで、色々な無理を来してしまったことだ。
上のプロジェクトの良さは、学校に来られないという状況に置いて、教員や学校が生徒支援のためにどのようなマインドセットをすればよいかということを考える手がかりが多いことだ。
万が一があったときに、去年の教訓を活かせないのは厳しい。
書籍に関して
休校時の実践というピンポイントのニーズに応えてくれる本は多くはない。
これはリアルな学校の混乱と解決のための取り組みが述べられた本なので、今後、このレベルの取り組みはどこの学校であっても実現できるようになりたいところだ。
Googleは実践例や良書が多い。
なかなかこの差し迫った状況では厳しい気もするが、こういうすぐに出来る形の実践例を網羅している本もある。
職員室に一冊有るだけでも、手札は増えるだろうと思う。
万が一に備えて最小限の準備を
このコロナの感染状況で、対面の授業が平常に行えると楽観するのは難しいのでは無いか。このような状況に備えて一人一台端末が実現されているわけであるので、去年の一斉休校の時のように、無為無力に時間が過ぎることを避けたいと思うのが現場の人間の願いである。
前にも記事を書いたけど、まずは1週間分でよいのでオンライン授業の計画を持っておけば、かなり有事における対応に余裕が出ると思う。
これまでのコロナの対応の仕方を見るとだいたい2週間くらいが学校における対応のサイクルになっている印象だ。だから、1~2週間分の生徒の学びをデザインできているだけでも、かなり余裕が出来るのではないか。
ただのライブ配信しか出来ない、一方的に教材を送りつける、そのような対応が学びの保障になってしまわないように、万が一が起こる前に情報を集めて、使えそうなものをキュレーションして活用出来るようにしたいところだ。