使い古された話題ではあるが、パソコンを使わなくてもスマホで十分だという意見を耳にする。
大人が仕事で好きに道具を選ぶのは、好きにすればいいのでは?と思うが、この話に連動して「生徒のスマホでICTは十分」という話も出てきやすい。
個人的には…全然できる仕事が違うでしょう?と思うのだが(その意味でiPad+キーボードもあまり好みではない)、実際、どのくらいスマホで仕事ができるのだろうか。
試しにやってみる
試しにスマホだけで普段の業務をやってみると、どの程度使えるのかがわかるだろう。
仕事に関して言えば、ワードとエクセル系が使えるかどうかが大きい。それぞれスマホとタブレット用のアプリがだいぶ最適化されてきた印象があり、パッと思いついたことを殴り書きするのであれば、ほぼ問題ないだろう。
その意味ではメモ系のアプリは割とストレスがない。思いついたものをさっと記入するのであれば、起動までの速度を考えてもスマホでかなり仕事になるだろう。
個人的にはNotionやWorkflowyはスマホでもストレスがない。もちろん、高度に編集するには厳しいと感じるが、サクサクと打ち込むのであればまずまず。
しかし、ワードやエクセルになるとかなり厳しいと感じる。
まずレイアウトの調整をすることがとてつもなく面倒である。自分でゼロから作るならまだマシだが誰かから送られてきたファイルにはほぼ無力である。
正直、ワードやエクセルに求めていることは、標準メモ以上の機能であるので、編集が上手くいかないならば、やはりスマホで仕事…とは言い難い。
個人的に原稿を書くときにレイアウトと思考が繋がっているので、下書きの原稿を作るのもやや厳しそう。
使い分けがスキル
逆に生徒の様子を見ているとパソコンのカメラで懸命に書類の写真を撮ろうとしたりQRコードを読み取らせようとしたりしているのを見ると、柔軟に道具を使えるようになる過程は遠いのだろうと感じる。
選択肢を上手く渡せていないのが現実だろう。
目の敵にして使わせないのでは、結局、最後に困るのは教えられる側。自分も気をつけないとあれやれこれやれとやりがちなので、先入観を減らして使えるパターンを増やしたいところである。