夏休み前には色々な業者による大学入試の分析会や研究会が行われる。
今年は学習指導要領の変わった初めての入試になるので割と今までの常識とは違う情報も出てくることが多い。
目から鱗が落ちる…ということは、流石に自分の中の経験値が溜まってきているので、そこまで多くはないと思うのだけど、それでも「え、そんなことあるの?」という気づきがある場合はある。
自分は毎年こうやって外部の研究会に参加しているので、この数年の少しずつの変化をなんとなく把握しているけど、おそらく五年くらい受験の話から離れている人が急にこういう話を聞いたら、目から鱗が落ちるどころの騒ぎではない気がしている。
思いこみで仕事するのは楽だけど
経験値があると受験指導についても、だいたいの相場観があるので指導のための準備についても随分ショートカットできる。
ただ、経験値頼りでいると、今のように入試の状況が大きく変化している時代だと、意外なところで勘違いが起こったりもするので注意が必要である。しかも、割と致命的な間違いになることもあるので、逐一、確認した方がよいのである。
色々な経験を経て、自分だけの知識を蓄えたからこそできることであるので、そういう知識を有効活用することは大切なのだけど、あまりにも周りの変化が激しいのである。
自分の目に知らないうちに鱗が生えて、世界が曇っているのではないかという疑いを常に持っておかないと危ない。
鱗は何度でも生えてくる
色々な研究会、勉強会で目から鱗が落ちるような経験をするのだけど、そういう経験をしていても、自分の目には何度でも鱗は生えてくるものだと思っていた方が良い。
目から鱗が落ちてスッキリと色々なことが分かって気持ちよく仕事を続けていくうちに、だんだんと分厚い鱗がまた……。
自分の鱗を落とすためには、よほど自分に対して強いメタ認知を働かせ続けているか、やはり外側から殴られてポロッと鱗が落ちるかのどちらかだろう。
自分は自分の目に鱗が生えた状態で、子どもたちに勘違いを伝えることが怖い。だからこそ、時間を見つけて、自腹を切ったとしても、外部での勉強に参加することは辞められないのだ。
外部に出ているから偉いのではなく、自分の思いこみの激しさを自覚しているからこそ、自分以外の外の力を借りないと怖くてやっていられないのである。