ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

自分のイメージの狭さを反省する

自分はいわゆる進学校という大学受験をする生徒が90%以上を占めるような私立学校に勤務している。

そのため、キャリアや進路といえば、ほぼ大学受験をイメージする環境で仕事をしているし、進路指導として重要になるのが受験指導である。

割と受験指導としては親切な指導をできるようになったつもりだけど……進路という点については視野が狭いとは思うのである。

例えば、高校を出て就職するという生徒に対しては、どのようにアプローチしていけばよいのか、その方法にイメージがない。おそらく、自分のクラスで就職すると言われたら、その指導に困ってしまう。

自分の全然知らない世界があるのだということを、思い出すきっかけとなったのが今月の岩波ジュニア新書。

 

 

高校生の就活に対して今、どのような問題があるのか、そして大学進学ばかりに偏らずにもっと高卒での就職の良さがあるのではないかということをていねいに紹介してくれている一冊だ。

大学受験の高校の出口だと思って指導をしていると、生徒に示せるキャリア観が狭いものになってしまう。そして、教員は全員大卒であるので、高卒で就職することに対してイメージを持てないで語りがちなのではないかと思う。

私立にいると異動がないので、自分からちゃんと自分の外側にある可能性や選択肢に気付こうとしないと、あっという間に偏屈な人間が出来上がりそうな怖さがある。

とりあえず、偏差値取らせておけば大学行こうと行くまいが困らないくらいの発想で指導していたらダメなんですね…。

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