こんなニュースを見た。
国立大学の経済的な厳しさも分かる。世の中自体がインフレ傾向にあるのも事実である。
しかし、それでも国立大の授業料の値上げについては、自分の経験から言ってもどうにかして避けてもらいたいものである。
150万円になるみたいな極端なことはすぐには起こらないだろうとは信じているけど、たった年額10万円、月額にしてプラス1万円だったとしても、それが命取りになって通うことが厳しくなる人は必ずいるだろうと思うのである。
あくまで自分自身の体験的な感覚に過ぎないけどね…。自分も国立大学で、なおかつ日本学生支援機構の奨学金を借り、その上で半額免除、全額免除を定期的に申請することによってやっと学費を払っていたので…。
ちなみに自分の経験上、この学費免除の申請はやったことがない人が気軽に言うほど楽な手段ではない。色々な書類を集めて作成させられるのは、当然ではあるのだけど……そうやって自分が金がないと自覚させられるのは、あまり気分のよい体験ではない。
学費以外にも本気で勉強をするには費用がかかる。書籍を買うことやコピーをすること、複写依頼をして取り寄せることなどなど……。パンフレットには出てこないことにじりじりとお金はかかるのである。
院生になれば学会にも顔を出すし、学会に払う費用も……。
確かにお金の問題は、色々な手段を用いれば解決できることも多い。しかし、そうやって色々な手段を準備させることが、どれだけ人を疲弊させるか……そういうことにも少し目配りがあって欲しいと思うのである。
最終的に値上げになるのは仕方ないとしても、その時に、本人に余計な負担をかけることなく、もっとスムーズなメリハリのある学費のつけかたあってほしい。それこそDXの時代なのだから、デジタルの力でシンプルに申請や援助依頼ができるものが、値上げよりも先に来て欲しい。