ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

AIと教育の現在地――数字が語るもの、語らないもの

生成AIに情報収集させていて見つけた、教育におけるAI活用の統計をまとめたサイトを読んだ。

programs.com

125を超える統計データが並ぶページで、2026年時点でのAI教育市場の規模や学生・教師の利用動向が詳細に報告されている。

数字を見ていると、自分の教室のことがどうしたものかなあと思い浮かぶ。

拡大する市場と浸透する利用

グローバルのAI教育市場は2024年で52億ドル、2034年には1,120億ドルに達する見込みだという。年平均成長率36%という数字は、もう驚異的と言うしかない。

学生の利用状況を見ると、K-12、つまり高校までの子どもたちの30%がAIを毎日使用し、大学生では92%がAIツールを利用した経験があるみたいだ。

これらの数字が示すのは、もはやAIが「使うか使わないか」の選択の問題ではなく、「どう使うか」の問題になりつつあるという現実だろう。

授業の中で使わせないという選択を取ることも誠実な判断だと思うが、使わないこととAIについて教えないということは区別した方がよいだろう。

ガイドラインの不在という問題

しかし、数字を追っていくと、ある奇妙な対比が浮かび上がってくる。これだけAI利用が広がっているにもかかわらず、学校のわずか7%しかAI利用ガイドラインを持っておらず、そのうち40%は口頭のみで正式な文書がないという。

まあ…身に覚えがありすぎて恐ろしい話だ。

大学でもガイドラインがあるのは13%に過ぎない。

この状況を、自分の勤務校の様子を考えてみると、生成AIを使って課題に取り組む生徒がいるし、教師側もChatGPTで教材を作っている。でも、「どこまでが適切な利用で、どこからが不適切なのか」という基準が明文化されていない…まあ、つまりは野放図なのだ。

使っていいのか悪いのか分からない。使ったら疑われるかもしれない。でも使わないと効率が悪い…厄介な話である。

効果と課題の並存

一方で、AI活用の効果を示すデータも確かに存在する。

作業時間が40%短縮されたというデータや、定期的にAIを使う人は年間約6週間分の業務時間を削減しているというデータも記事では紹介されている。

これはなかなかインパクトの大きい数字だ。

特に、教師の業務負担軽減という観点から見れば、AIツールの可能性は大きい。いわゆるブルシットなジョブを業務で時間を節約できれば、その分を生徒との対話や授業設計に充てられるかもしれない。

 

 

ただし…である。同じ統計資料には、教師の75%が「AIカリキュラム開発に必要な知識が不足」しており、81%が「AI教育を作る時間が足りない」と回答しているというデータもある。さらに、43%の教師がAIツールを自費で購入しているという。

……どうなんだ、これは。

数字の向こう側にあるもの

市場は拡大し、利用率は上昇し、効果も確認されている。その一方で、ガイドラインは不足し、教師は知識も時間も足りないと感じ、自腹でツールを買っている。

この矛盾した状況は、まさに現在の教育現場が置かれている状態をよく象徴しているなって思う。技術は先に進み、市場は拡大するが、それを適切に活用するための土台、特に時間と金がない。

統計データの最後には、こんな予測が示されている。2028年までにAIスキル教育が52%増加する見込みで、ほぼすべての高等教育機関がAI活用を予定しているという。

「AIは教育に不可欠な存在になりつつあり、今後の教育政策はAI前提で設計される時代へと進む」という結論だ。

おそらく、その予測は当たる気がする。

その「AI前提の時代」をどう迎えることになるんでしょうね?

数字が示すような成長と普及のスピードに、教育現場の準備が追いつくのか。…やるべきことは山積している気がする。

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