
スタディプラスが高校1・2年生を対象に実施した「文理融合学部に関するアンケート」の結果が公表された。
文理融合学部の認知度は7割超と高いものの、「文理どちらも中途半端にならないか」「就ける職種がわからない」という不安が志望のネックになっているという。
文理融合学部は「人気になりにくい」印象
文系・理系という区別そのものがどうなのだ、という議論は昔からよく出てくる。文科省が理系学部の新設や文理融合学部の拡充を進めているのも、そうした問題意識の延長線上にあるのだろうと思う。
ただ、文理融合学部が実際に人気になるかというと、結構苦戦しているケースが多い印象がある。新しい学部名を掲げて開設したはいいけれど、受験生がついてこないという話は珍しくない。
文理融合系の中で比較的うまくいっているのは、データサイエンス学部のような理系色の強い分野だったりする。
「何が学べるか」「卒業後に何ができるか」が見えやすいところに受験生は集まる。今回の調査で高校生が「具体的な学習内容が見えない」「就ける職種がわからない」と答えているのは、つまりそういうことなのだろう。
入試が学びの幅を狭めている
個人的には、高校生の段階で文系・理系とあまり分けすぎるのはよくないと思っている。
個人的には5教科7科目なり、幅広く勉強したほうがいいと思っている。
大学での学びと高校までの学びでは、そもそも「文系」「理系」の意味合いが全然違う。高校で物理が苦手だったからといって、大学以降の学びで理系的な思考が不要になるわけではない。
国語だって同じことだ。
とはいえ、現実には入試が3科目程度の受験を前提にしている以上、高校生の勉強の方向性はどうしても狭まる。
「文理融合」を掲げる学部が増えても、受験する側が高校の段階で文理を分けて勉強してきているのだから、「融合」と言われて不安になるのは当たり前の話だろうと思う。
授業がつまらなければ柔軟性は育たない
自分がこの調査結果を見て考えるのは、高校の授業が「学ぶことの面白さ」をちゃんと伝えられているか、ということだ。
「文理を超えた柔軟な学びを」と言ったところで、高校の授業自体が受験対策に特化してつまらなかったら、新しい学び方に前向きになれるわけがない。
文理融合学部への不安は、高校生の問題というよりも、高校までの教育が「この教科はこういうものだ」と狭い枠に押し込めてしまっていることの帰結なのではないかと思う。
受験に特化した授業が学びの幅を狭め、文理融合のような新しい選択肢への不安を生んでいるのだとしたら…まあ、なかなか皮肉な話だなと思うのである。




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