
ちょっと前の記事に、穂高さんからコメントをいただいた。音楽の先生をしているそうで、音楽室をそういう場所にできないかなぁと妄想中だという。ありがたい話である。
「始まったばかりだからこそ、子どもも大人も知らないうちに疲れてくる」という一言も、まったくそうだなと思った。
せっかくなので、コメントを読みながら考えたことを、もう少し書いておきたい。
職員室は、近寄りやすい場所だっただろうか
いきなりだが、読者の皆さんに問いかけてみたい。
子ども時代に、職員室というのは近寄りやすい場所だっただろうか。
自分の記憶をあれこれ掘り返してみても、職員室というのは「呼ばれたら何か悪いことをしたのかな」と身構える場所であって、用もないのにウロウロするような空間ではなかった。
ドア越しに漂ってくる雰囲気も、なんというか異様にピリついて見えていて、あまり近寄りたくないなぁと思うような、そういう場所だった。
まあ、先生たちの側からすれば、業務をやっているのだから当然ではあるのだけれど…。
ただ、そう考えてみると、子どもが校内で「安心していられる」と感じられる場所というのは、意外なほど少ないのではないだろうか。
自分のホームルーム教室、あとは図書室、保健室。意識しないと用意されていない避難場所というのは、実はそのくらいしかない気がするのである。
いろんな場所が、居場所になり得る
穂高さんの言うように、音楽室が居場所になる子はきっといるだろう。
音楽室に限らず、いろんな教科のそれぞれの場所が、うまく使えば子どもの居場所として機能し得るのではないかと思うのである。
美術室の匂いが落ち着く子もいるだろうし、理科の準備室の雑多な機材の中にいるほうが気分が整う子もいるかもしれない。
仲の良い教科の先生が仕事しているところに、ちょっと顔を出せるというだけでも、救われる生徒はいるだろうと思う。
もちろん、教員と子どもの距離がベタベタになってしまうのは問題で、そこは慎重になる必要がある。
ただ、「先生たちが仕事しているところが、質問しやすい程度にオープンになっている」くらいのことだけでも、校内の空気感は結構変わりそうだなと思うのである。
「立ち入り禁止」以外の選択肢
多くの学校の職員室は、生徒立ち入り禁止になっていることが多い。
だがしかし、学校によっては、生徒の立ち入り自由な職員室もあるらしい。先生の机の近くで普通に子どもが話しかけていたり、そこで勉強していたりする、というような話も聞いたことがある。
なるほどなぁと思う。
学校のスペースは「こうあるべきだ」という固定観念で決まっている部分が、実はかなりあるのだろうと思う。
そこをいったん脇に置いて、「子どもの居場所を増やす」という観点から校内のデザインを考えてみる、というのも大事な発想だよなぁと思うのである。
もちろん、機微な話は当然残る。成績のこと、健康のこと、家庭のこと。学校はかなりデリケートな情報を扱っているので、何でもかんでもオープンにはできないし、そこは大前提としてある。
それでもである。
すべての空間を開放しろという話ではなくて、「この場所にも居場所の機能を少しだけ持たせられないか」と考える余地は、まだまだある気がする。
保健室と図書室だけに頼るのではなくて、音楽室も、美術室も、準備室の片隅も、ちょっとだけ緩く開いていく。そんな発想があってもいい。
穂高さんの妄想に、乗っかってみたくなる四月下旬なのである。




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