ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

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失敗事例から学ぶために

アクティブ・ラーニングがどのようなものになるのかは、これからの検討事項なのでしょうが、あまり熱意や思い込みで授業をやられたくもないのです。

授業を失敗して不利益を食らうのは、教員ではなく子どもである。少なくともすでにある失敗からは学んで同じ失敗を繰り返してはいけないと思っている。

アクティブ・ラーニングについていえば、大学での実践の分析があるのです。

失敗事例ハンドブックを読もう

三重大学、副幹事校:静岡大学名古屋産業大学金城大学短期大学部名古屋商科大学を幹事校としてアクティブ・ラーニングについての研究が行われ、2014年に『アクティブラーニング失敗事例ハンドブック』が公開されています。

このハンドブック自体は、大学での実践のケースの分析ですが、中等教育でも十分参考になるような内容が書かれています。たとえば

グループ学習のとき、各回の授業が同じ流れになる、つまり同じパターンで「グループ学習の組立て」をして進めると、そのパターンを学生が学習してしまい、同じ学習方法なのに新鮮さを失ってしまい、学生の取組意欲に負の影響を及ぼすことがある。(P.23)

「教員の過剰介入」が問題ではないかという事例に対し、ここでは「学生の自主性」を尊重し過ぎて自由にやらせたため、成果が上がらなかったという事例(P.43)

 といったような具合である。

そして、それぞれの事例について、どこに問題があったのか、どのような解決方法があるのかについて解説が行われている。

もし、お金を出しても良いというなら…

お金を出してもよいということであるならば、このハンドブックをさらに分析した「シリーズアクティブラーニング」の第七巻を読むとよいでしょう。 

失敗事例から学ぶ大学でのアクティブラーニング (アクティブラーニング・シリーズ)
 

 事例の分析や提案については大学向けでありますが、失敗の原因を抽象化してまとめているため、授業を組み立てるときのチェックポイントとして参照できます。ただ、ややこの手の文章に読み慣れていないと読みにくのですが…。

失敗事例と世の中のノウハウ本

世の中のノウハウ本に対して懐疑的にならざる得ない理由の一つは、この失敗事例ハンドブックにあるような授業の組み立てが平気で書いてあることである。

授業をする方とすれば、ノウハウ本に乗っかって授業をすればラクだ。割とノウハウ本は今までのやり方を少しアレンジすればいいようなものが多いし、特段勉強する必要がないのもメリット。

だが、少しでもまともな研究者が書いている本を読むと、アクティブ・ラーニングに関しては、どうしたって社会背景の説明を避けられず、そこから始まっているし、今までを少しアレンジする程度では済まないことばかり書かれている。

型から入るのはよくないというと「じゃあどうすればいいのか」と反発されるが、それに対する答えは自分には手が余る。むしろ、教えてほしいくらいだ。

だけれども、少なくとも「失敗事例」についての蓄積がこうして手軽に手に入るのであれば、「失敗しないように」勉強しておく方がよいのではないかとは思う。

「こういうのは正解がない」という言い方で、やる気や熱意を正当化しようとする人は少なくないが「失敗」はあるんだよと言いたい。

やるべき課題が多いからこそ、しっかりと考えていかないとならない。

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