本日から8月。夏休みも折り返しみたいな気分になる。
この夏は人に紹介する本を色々とまとめる仕事をしています。自分が読みたい、読めるではなくて、他者が読んだり理解したりするためにという観点から選書するのはなかなか大変だなぁと思っています。
羅列にはできない
人にテーマを持って本を薦めなければいけない時には、適当にテーマに見合った本を羅列するだけでは不十分である。
たいてい、本を薦めるなければいけない場面は、何かしらの課題解決、取り組まなければいけないことがあるから、必要に応じてオススメを求められているわけで、そういう文脈で本を紹介するのであれば、羅列では目的達成とはならないのだ。
難易度の配列であったり、本の組み合わせから見えてくることであったり、テーマ全体の見取り図であったり……そういうことを考えることになる。
こんな本もあったけど、リストは色々な物語を持つのだ。その物語の善し悪しで、あるテーマについての伝わり方が変わってしまうのだから、不用意なことは出来ない。
自分のこれまでを振り返る
この仕事をやっていて、一番、後悔したのはきちんと読書メモを取らないでやってきたことである。もう少し、まともにレファレンスになるようなメモを取っておけば、リストだって手堅くまとめることができたのに……。
読書メモがろくにないので、一つ一つを手繰っては、どういう内容で、どこの話を組み合わせていけば良いのだろうということを、記憶と照らし合わせながら考えていく。
今から新しい本を手に取って薦めることは難しい。
そうなると、自分の来し方を振り返りながら、それぞれの本の位置づけを確かめていくという作業をしていることにある。
そうしてリストを作って、一言添える推薦文が、結局は一番質の高い読書メモになるのかもしれない。
本の価値は本と本の関係性で生まれてくる。
本のリストをつくることで、自分のこれまでと頭の中を整理するのはよい方法かもしれない。