ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

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高校の実践本が少ない

Christian Books

最近、国語教育界隈では比較的ベストセラーになった人気シリーズの続刊が発売になりました。

話す・聞く(シリーズ国語授業づくり)

語彙 (シリーズ国語授業づくり)

作文 (シリーズ国語授業づくり)

読書 (シリーズ国語授業づくり)

交流 ―広げる・深める・高める― (シリーズ国語授業づくり)

板書 ―子どもの思考を形成するツール― (シリーズ国語授業づくり)

単元を貫く学習課題と言語活動―課題を解決する過程を重視した授業づくり― (シリーズ国語授業づくり)

ノート指導 ―子どもの自己学習力を育てる (シリーズ国語授業づくり)

発問―考える授業、言語活動の授業における効果的な発問―(シリーズ国語授業づくり)

音読・朗読 ―目的に応じた多様な方法― (シリーズ国語授業づくり)

ちなみに、中学校版はこのまえの日国で出す予定だったらしいのですが、色々な事情があって(笑)延期になりました。ところが、高校版は話している限りだと出ないみたいです。もしかしたら出るかもしれませんが……出たらいいなぁ…。聞いた範囲だと出ないみたいなのです。

高校の実践関係の本は少ない

何度か自分もブログで書いているけど、高校の実践本は多くない。 

www.s-locarno.com

すぐ実践できる! アクティブ・ラーニング 高校国語 (アクティブ・ラーニング教科別実践法シリーズ)

高等学校国語科 授業実践報告集 アクティブ・ラーニング編

高等学校国語科 授業実践報告集 現代文編I: 小説編

高等学校国語科 授業実践報告集 現代文編II: 評論・取り組み編

高等学校国語科 授業実践報告集 古典編I

高等学校国語科 授業実践報告集 古典編II

高等学校国語科 授業実践報告集 古典編III

中学校・高等学校 国語科教育法研究

変わる! 高校国語の新しい理論と実践―「資質・能力」の確実な育成をめざして

高校国語実践の省察と展望

アクティブ・ラーニングを取り入れた授業づくり: 高校国語の授業改革

まあ、ざっとAmazonで拾ってくるとこのくらいかな。もう少し理論編のみの本だとかはあるのだけど、とりあえず、授業案や実践例が載っているものはこのくらい。自分が持っているものに限っているのでもう少しあるかもしれない。

これが中学校、小学校になるともう拾い上げられないほどたくさん出てくる。また、発売時期に注目してもらうと分かるが、これらの本が出ているのは本当にここ数年である。つまりは「言語活動の充実」の指導要領の開始や「アクティブ・ラーニング」の流れを受けて発売されたものだ。

昔から

教育科学 国語教育 2017年 09月号

実践国語研究 2017年 09月号

のような雑誌で小中学校の実践の情報は発信されていたのに対して、高校の実践の情報は少なかったと言えそうだ。ゼロではないけど、小中学校に比べてアクセスすることが難しい。

この傾向は大会などでも同じで、この前の日本国語教育学会でも、提案授業は小中しか行われず、また校種別分科会も小中が15あるのに対して高校は4しかない。

参加者の中に高校の方は少なからずいるんですけどね…。

なぜ高校の実践は少ないのか

どうしてこうも高校の実践は少ないのだろう?

まあ、端的に思いつくのは「高校で出しても売れないから」ということが大きいだろう。

でも、中学校の実践はそれなりに商業ベースであって、高校のものになると極端に減ってしまうというのは不思議なものである。

附属高校の数が少ないから実践例を集めのが大変だということだとか大学受験の方の需要が高いからだとかいろいろな理由が複合的に絡んでいるのは間違いないのだろうけど、でも、あえてここで断定的に言ってしまいたいのは「高校の教員が他人の実践にあまり興味がない」んじゃないかということだ。

大所高所から偉そうなことをいうけど、高校の授業は「大学入試」だとか「教員の趣味」に偏った授業になっていることが多いんじゃないかと思う。

……大学進学者の多い高校では、大学受験もにらんで、教科内容を理解させることへのプレッシャーが大きい。…(中略)…事実、半期に1、2回授業のなかで議論や発表を入れました、という、申し訳程度の主体的・対話的な学びを加えた実践報告を聞くことが少なくない。

(理論)初等中等教育における主体的・対話的で深い学び-アクティブ・ラーニングの視点

高校の現場の外から見れば、こういう指摘が出るのである。現場としては「やっている」ということを主張するかもしれないけど。

自分の経験としては、アクティブラーニングの流れを受けて、半期に1、2回でも議論させなければいけない!と思う人はまだ良心的で、大半の教員の意見は以下の通りだ。

  • 最近の子どもは常識がないから話合わせても質が低くて意味がない
  • もっときちんと読み方だとかノートの書き方を指導しなければいけない
  • 生徒に話合わせても文学的に低俗なことしか出てこない
  • 覚えてこないんだから自由にやらせられない

…えとせとらえとせとら

まあ、要するに生徒に活動なんてさせるより自分の教え方で教えたほうが生徒は高校生らしく高度に成長すると信じているわけですね。いや、子どもが成長するということを考えているならマシかもしれない。むしろ、生徒の成長にあまり興味がなく、自分の話したいことを話して、できないのは生徒のせい。理解できないのは生徒の能力が低いからと言ってはばからない人も少なからずいる。

やはり、そうなってくると「他の人の実践に興味を持つ」なんて段階なんていかないだろうなぁ……。全員が全員、そんな人だとは言わないけど、小中に比べて相対的に他人に興味がない人は多いのでしょうね。今までの教え方に疑問がない人が多いのでしょう。高校は義務教育ではないのだから、できないのは生徒が悪いと強弁して。

……少し、露悪的に言いすぎましたね。

高校の実践がないわけではないけど…

結果的に、高校の教員が学ぼうと思っても、なかなかそのつながりを作ることや自分で資料を集めて自主研究することは難しい。何といってもアクセスできる情報がかなり少ないから。

また、参入障壁がものすごく高い。すでに出来上がっているコミュニティはあると言えばあるけど、いかんせん、こじんまりと今までやってきたこともあって、初心な新人が単身で乗り込んでいけるような雰囲気ではない(笑)例えば、11月に日本国語教育学会の高校部会がありますけど、宇都宮大学に単身で乗り込んでいける人はどれだけいます!?(笑)

それぞれの地域にコミュニティはあるだろうけど、そういうコミュニティは決してウェブで発信しているわけでもないので、口伝えの紹介制だから、「さあ、今日から勉強しよう!」と思っても、なかなかそんなに簡単に勉強を始められない。

だから、本当はもう少し高校の実践の書籍が増えてくれたらいいなぁと思うわけです。そのためには既刊の書籍を皆さんたくさん買ってくださいね(笑)

たぶん、難しいのが、そういう本を出そうと思っても、実はそういう本の実践の報告者の数を確保することが難しいんじゃないかという気もする。大会でも報告例が少ないなかで、面白くて商業ベースに乗るような実践を探すのは難しい気がする。……頑張って、高校の教員はもっと発信しないといかんよなぁとも思う。

高校の実践のコミュニティを広げたい

高校の実践のコミュニティを広げるために、特に若手が広げていくために手っ取り早い方法は、ウェブを活用することでしょうね。

手っ取り早くはブログに実践を書いて報告してもらえれば、それをどんどんリンクでつないでいって、一つのコミュニティを作ることはできるはずですし、オープンアクセスであれば、どんどん発信した実践が再現され、ブラッシュアップされるはずですから。

最近は更新を止めてしまっているけど(笑)、こんな感じでまとめると分かりやすくないですかね?

www.s-locarno.com

だから、今は自分の実践を書いてまとめているだけですけど、ゆくゆくはwikiのような形で高校の実践を発信しているブログを整理してまとめてみるのもいいよなぁと思う。

そのためにはたくさんの人にブログを書いてもらわないと面白くないけど(笑)

さあ、休業中ですから今すぐブログを書きましょう(笑)

実際、ブログを書きだしたおかげで、色々な実践をしている人とつながりを持ってお会いすることができましたしね。メリットが多いですよ!!この記事を読んでブログを始めた方は自分が全力をもって紹介記事を書きますから!(笑)

まあ……いずれにしても、実践する人同士のコミュニティを持ちたいですね。Googleグループを作って、「実践交流メーリングリスト」でも作ろうかしらん?1人になったら寂しいけど(笑)

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