昨日の記事でTodoistの紹介をしていたら、話が長くなってしまったので活用の仕方が書けませんでした。
今日は実際にどのように使っているのかということを書いてみようと思います。
紙の手帳との併用などについて紹介しようと思います。
※ノート術についてはそろそろ来年の手帳の準備かな - ならずものになろうをご覧ください。
シンプルに使えばいい
高機能なサービスなので、活用しようと思うと様々なことができてしまいます。
それだけに「何から手を付けたらいいかわからない」ということになりやすいのですが、この手のサービスを使ったことがない人がいきなり高度なGTDを実践する必要はないと思います。
- 作者: デビッド・アレン,田口元
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最初の使い方としては、「頭の中を空っぽにする」ことと「忘れたくないことを忘れない」ことの2つが実現できればよいだろうと思います。
昨日も紹介しましたが、Todoistを導入してすぐであれば、いたずらにプロジェクトを増やしてしまうのではなく、シンプルに「inbox」「プライベート」「仕事」の3つくらいから始めて、徐々に例えば「家族旅行」「研究授業」のような子プロジェクトを必要に応じて付け加えていくというのがよいかと思います。
ちなみに自分も一番上位層を「個人」と「仕事」に分け、そこから下位へと細分化していくようにしています。例えば「個人」のプロジェクトの一つ下位は「買い物」「教養」「健康管理」などのプロジェクトを置き、さらにそこから例えば「教養」の下に「積ん読リスト」「英語学習」「日記」などのプロジェクトを作っています。また、単元ごとに新規にプロジェクトを設定することもあります。
しかし、いきなりこのような分類にしよう!と決めてこのような分類になったわけではなく、使っているうちにだんだんとこのような分類になったというイメージです。
「頭の中を空っぽにする」ために「このことはプライベートの問題」なのか「これは仕事に関わること」なのかだけに留意して(仕事に関わることのほうが失敗を減らしたいため)プロジェクトを立てており、下位分類についてはその場のノリという使い方です。
手帳との併用方法
手帳も使ってTodoistも使うというのは、なんだか二度手間であるように思えるかもしれません。
しかし、組み合わせることによって相互の弱点を補うことができます。
手帳とアプリの違い
手帳の強み・弱み
- 日付と結びつけて予定を管理できる。
- その場ですぐに書き込める。
- 記録としての保存性が高く、あとから見直しやすい。
- 一度書いたことを書き直すのは面倒。
- 書いたことを案外忘れる。
- プロジェクトごとの整理や優先度ごとの整理などはしにくい。
- 並び替えはできない。
Todo系アプリの強み・弱み
- タスクの修正がラク。
- 並び替えや検索が自由自在。
- リマインダーなどでタスクを確実に思い出せる。
- タスクリストにチェックを入れていくのは楽しい。
- 日付・予定と照らして管理することが難しい。
- アプリを立ち上げないと記入できない。
- 機能が多すぎて慣れないと使いにくい。
- 振り返りはしにくい。
と、このような違いがあります。
手帳は予定を管理するものであり、Todo系アプリはタスクを管理するものであるということに注意して考えれば、2つを併用する意味が見えてきます。
つまり、「手帳」では自分が将来、どの時期に何をしているのかということを考えて、仕事を割り振ったりやりたいことを計画したりするのに対して、Todo系アプリは「やらなければいけないこと」「やりたいこと」を見える化して実行可能な形に整理していくためにあるのです。
実際の使用の流れ
それを踏まえた自分の基本的な使い方としては次のような流れになります。
- 毎月の「レビュー」作業を通して自分のやりたいこと・やらなければならないことをすべて書き出す。→速記性を重視して手帳に書き出す。
- 書き出したタスクをTodoistへと記入していく。→まずはinboxに投げ込み、必要に応じてプロジェクトの整理。日付がつけられるものは日付をつける。
- 長期的なプロジェクトについては、手帳でいつごろに実行可能なのかを検討し、実行可能な時期をメモしておく。必要なものはTodoistにリマインダーをセットする。
- 毎朝、Todoistを確認し、その日のタスクをほぼ日手帳のデイリーページへと書き出し、どの時間帯に実施するかを決める。
- その日の業務を進めていき、終了したらTodoistのチェックを入れてタスクを終了する。
- あわせて、ほぼ日手帳にその業務の感想なども記入しておく。
- 就業時間などその日の区切りのよいところで、一日の振り返りを手帳に書いておく。
- 毎月の「レビュー」を行う日に手帳を読み直す。その上でタスクの「レビュー」を行う。
……ごめんなさい、あまりきれいにまとまらず。
手帳とアプリを行ったり来たりしていることがわかってもらえればよいです。ここまで行ったり来たりしているのを見ると面倒くさいように思われるのですが、仕事を飛ばしたくないという自分の神経質な性格の問題なので、ダブルチェック、トリプルチェックができる仕組みとなっています。
わかってもらいたいこととしては「すべて書き出す」ということと「その日ごとに集中しやすくする」ということと「振り返りやすい記録を残す」ということの三点を意識しているのだということです。
ちなみに自分はほぼ日手帳はカズンとweeksを併用していますが、タスクや予定の整理はカズン、雑多なメモなどをとるノートとしてweeksを使っています。
言葉で書くとかなり煩雑になってしまっているように見えますが、実際に慣れてくると月間レビューも1時間以内、一日あたりの予定の棚卸しも10分かからないでできる作業であるのでそれほど面倒さは感じません。むしろ、頭の中を空っぽにできるメリットが大きいと感じています。
Todoist活用の要・頭の中を空っぽにするレビュー作業
手帳とアプリを併用してまで「頭の中を空っぽにする」というメリットを享受したいと思ったときには、どのように「レビュー」するか、つまり頭の中のタスクを書き出すかということが重要です。
なかなか慣れないと感覚が掴みにくいところだと思いますが、以下の方法を参考にしてみてください。
質問に答える形で考える
一番、簡単な方法はすでにあるテンプレートに乗ることです。昨日も紹介しましたが、次のサイトには、やらなければいけない・やりたいことを呼び起こすための「トリガーリスト」という質問集があります。
決定版!?Todoist x GTD x タスク管理 スタートアップガイド | Todoist 公式ブログ
一部、引用して紹介すると
プライベートのトリガーリスト
- 家を隅々まで見回してください。何かすることはありますか?
- 将来の目標は何ですか?
- 悩みや不安、心配事はありますか?
- 欲しいものはありますか?
- 私生活で改善したいことはありますか?
(中略)
仕事のトリガーリスト
- 机の引き出しを開いてください。するべきことはありますか?
- 今、どんなプロジェクトを抱えていますか?
- 将来、どんなプロジェクトが始まりますか?
- 仕事の目標は何ですか?
- 改善したい仕事の人間関係はありますか?
とこのような質問である。
このよな質問に一つ一つ答えていくと、だいたい自分の頭の中で抱えてしまっている「言葉になって整理されていない問題」について、ある程度明確化することができる。
もちろん、毎日、このような質問について考えているとしんどいので、だいたい月に1度で大丈夫です。ですから、この質問に答えていくことを「月間レビュー」として考えればよいのです。
レビューは手帳に書き出し、アプリで整理する
この月間レビューですが、いきなりアプリでやろうとするとうまく行きません。
やはり、一種のブレーンストーミングであるので、気軽にどんどんと書き出せたほうがよいからです。ですから、手書きで行うことで素早くどんどんと進めていくとよいでしょう。
自分はほぼ日手帳カズンの「月間カレンダー」のページに枠線を無視してどんどんと書き出すようにしています。
理由は2つ。1つは月間カレンダーを持て余すことが多いので、余白にするのがもったいないから笑。もう1つは、月ごとにページが決まっているので、振り返りのときに見やすいということが大きいです。手帳に書き出すときに、「プライベートは青」「仕事は赤」のように色を分けて書き出すようにしています。こうすると、次月にレビューを行うときに、前回、何を考えたのかをすぐに把握することができます。
もちろん、そうしてなぐり書きしたままでは、タスクリストとしては使えませんから、書き出したものを見ながら、パソコンでTodoistへと記入を行っていきます。
やはりどうしても慣れるまではこの作業は時間がかかってしまいますが、一度目を丁寧に実践できれば、二回目以降は非常に素早く行うことができますし、何よりも自分の抱えていることが何かを把握でき、安心できるということが効果として大きいのです。
使いこなすコツは
そろそろ長くなってきたのでまとめに入ります。
だんだんとマニアックというか細かい話になってきて「自分には無理かも…」と感じられるかもしれたかもしれませんが、基本に戻りましょう。
基本は「シンプルに使う」ことが重要です。決して最初から「アプリを使って習慣化をしよう」だとか「生産性を上げられるような予定を立てよう」とは考えるべきではないのです。
一番シンプルな使いみちとは「頭の中を空っぽにする」ということです。
ですから、もし、この記事を読んで「ちょっと使ってみたい」と思った方がいるのであれば、最初は「月間レビュー」を実践してみることと思いついたことを何でもかんでもタスクとして書き出すことの2つをしばらく続けることをおすすめします。
実際に、そのタスクリストを使って計画通りに仕事を進めるだとか、記録をとって振り返りを行うだとかは次のステップでしょう。
細かい話をするのであれば、自分は作業時間についてはa Time Logger2というアプリを使っていますし、IFTTTを使ってタスクの終了時刻をGoogleカレンダーに記入しているだとか、コメント欄にEvernoteのリンクを貼っているだとか……かなりマニアックな話はあります。しかし、いきなりそのような使い方はできませんし、必要性を感じなければ長続きすることはないです。
ですから、誰にとっても効果がわかりやすい「頭の中を空っぽにする」ということを達成するために、繰り返しますが「月間レビュー」と「何でも書き出す」の2つから始めてみてください。