結局、自分がやることになると分かっていても、仕事の手順は守ってほしいものです。
要約の指導を考える
要約をどの時期に指導するかということは結構、頭を悩ませる。できるだけ早い時期にやった方が良いという気持ちもあるが、中学校から高校の教科書になるといきなり難易度が変わりすぎるので、語彙力の面で指導が難しい。
要約でどの言葉を使うということは、文章構造的に決まってくる部分もあれば、ある単語が評論という文脈の中で使われるときに、日常とは違うニュアンスを持って重要になってくることで決まることもあるので、知識が無い状態で徒手空拳で要約をしても結構難しい。
要約を書いてみて、言葉のニュアンスの軽重が分かるようになるという側面もあるが、そもそもニュアンスが分からないと書けないんじゃないかという面もあり……。
一昔前に、向山型要約指導なるものが、色々なところで目にした記憶もあるが…
高校の要約指導となると、これでは物足りない……というか用をなさない部分も大いにある。
難しいところだが、大学入試の記述問題にも言えるが、キーワードの寄せ集めでは意味を成さないということが大いにある。現代文の問題集などを読んでいると、キーワードにつき○○点という採点基準を載せているものは多いのだが、キーワードが合っていても、語の論理関係によっては本文と全くかみ合わないということも起こりえるのである。
また、シンプルにキーワードの寄せ集めをやらせていると、文章を読まなくなるので、やはり授業での指導の場面に於いては避けておきたいところだ。
要約とは手順を整えるということ
どういう風に要約を指導するかということは、まともにブログに書こうとするとあまりに時間がかかるので本日は書かない(し、あまり安易に真似されてもなぁ…という気持ちもあり)。
ただ、個人的に信頼できると思う本などを見ると、共通して要約の指導としては「手順」が整っていると思うのである。
それは生徒に対してどのように本文の読み取りをさせるかという手順でもあるし、文章の組み立てをどうやって考えていくかという手順でもあり、様々な面がシンプルに整理されているのである。
あまり細々と言ってもそんな手順は覚えていられないし、言葉を扱っているとあまりに例外事項が多いのである。
まあ…何となく分かりますよね、段取りが上手な人は、仕事でも的確に伝えるべき事を伝えてくれるのである。その一方で、形ばかり真似して「3点確認したいことが…」と言いながら、1点、1点が全然整理されていなくて話にならなかったり……みたいな。
評価の面も含めて、どうやって授業設計をしていくかを頭悩ませるところである。