勤務校でもICTを使った授業が当たり前になってきている。
だいぶ利用にも慣れてきたので、どの授業でも色々な形でデジタルデータを扱っていることが増えた。
一方で例えばGoogleドライブ上に集めたデータが使い捨てになっていないかということが最近はかなり気になっている。
Classroomを使い捨てることの衝撃
クラス替えのある授業で、学期ごとにGoogleClassroomを使い捨てているという状況を見つけてかなり衝撃を受けた。
使っていない人にはイメージしにくいかもしれないが、Classroomは授業の資料の配付や課題の提出を行うシステムである。だから、授業の資料は一式、そこに全部溜まっていくのである。
Classroomを見れば授業のデータや授業の自分の成果が溜まっているという状態になるのだが……逆に言えば、Classroomをアーカイブされてしまうと、アクセスが著しく悪くなる。アーカイブどころか、削除するようなことになるとアクセスが難しくなる場合もかなりある。
基本的に、生徒が自分の勉強を振り返るという使い方を想定するのであれば、Classroomはあまり数を増やし足り使い捨てたりしない方がよいだろう。
ただ、前述の通り、この利用法だとクラス替えのある授業は非常に相性が悪い。だから、学期ごとにClassroomを使い捨てる……ということもあり得なくはないのだけど……。
学んだ成果を振り返らない現状
たぶん、教員も生徒もそれで困っていない。だから、問題にならないのである。
しかし、一歩立ち止まって考えてみると、「自分の一年間の学びを振り返る」ということをしないのだろうか……と思うのである。
要するに一度提出した課題は、生徒も教員も振り返らないでそのままドライブに放置されていくのである……。
それぞれの授業、単元で行ったことが次の単元では活かされることなく、むやみにバラバラの知識が散在していく……そういう状況が、今の生徒の学び方になっているのだなぁと改めて感じるところである。
じゃあ、自分の授業はどうなのかと言われると……結構厳しい。もちろん、国語科は伝統的に「学習記録」の文化があるから、そういうことを何となく意識して実践しようとは思っている。
ただ、それぞれの単元の成果が、生徒にとって自分の成果だと実感を持って大切にされているかというと……かなり難しい。
逆に言えば、そういう状況が分かっているからこそ、昨日のように「成果」を外部に公開していくことで、自分の学びの意味を広げようと試みているとも言える。
しかし、なかなか振り返っていくということは難しい。
理想は一つのファイルに
本来、デジタルになっているからこそ振り返りはやりやすくなっているはずである。しかし、実際は思うような振り返りが出来ていない。
勤務校はGoogle Workspace for Educationを利用しているが、GoogleのサービスだとClassroomの仕様のせいで割とファイルが散在しやすい。振り返りにくいのである。
ドライブを検索すれば出てくるのだけど……それはあまり振り返りの利便性は高くない。
本当はOneNoteのような形で自分の学びを一つのファイルとして定期的に整理するようなことが出来れば良いのかもしれない。いや、それでも細分化していくことは整理が面倒になって続かない原因かもしれない。
逆にホワイトボードサービスのように、無限になんでも埋め込める場所に、全ての授業の記録を残していくという使い方をするのがよいのかもしれない。
リンクで色々なものをつなげられるのに、そのつなげ方の上手いノウハウが自分の中にまだない。
探究を本気で考えていくのであれば、スタートの段階から振り返りが見えていないと厳しいのかもしれない。