以前に紹介した「大福帳」ですが、色々な人に興味を持っていいただいているようです。
それに伴って、色々とお問い合わせもいただくので、自分が作成して生徒に使わせている大福帳の一部を紹介します。
実際に生徒の記入したものを見せられるのが一番なのですが、それは流石に問題があるので不可能です。もし、実例が見たい方は、直接、お問い合わせください。対面であればお見せできないこともないかもしれないかなぁ。
本邦初公開!!これが私の使っている大福帳だ!!
大げさに書きましたが、自分が使っている大福帳は、 KogoLabの大福帳テンプレート を参考に、高校生が書くことに困らないように作り替えたものです。
つまり、まったく偉そうにするようなことでも、威張ることでもないのです…。
まあ、何かの参考になるかも知れませんので、一部をお見せします。
では、ごらんください!!
…もったいぶった割に対したことはないですね。期待されていた方はごめんなさい。
この大福帳がオリジナルの大福帳テンプレートと違うところは以下の通り。
- 一枚で五回分(=一週間分)で作成
- 一言目標(=一週間の目標)欄がある
- 何を書いたらいいか分からない時のために、まとめの観点を書いておく
B5のサイズで配布しているので、一回のコメントは普通の文字で書くとTwitterと同じ140字くらいになります(笑)
また、四月の導入の段階では、「四行日記」の方法を参考にして、以下のように四行を分けて書いてもいいかもよ?というオリエンを行ってもいます。
- 一行目には「今日の授業でやったこと」を書く。
- 二行目には「授業で気づいたことや新しく知ったこと」を書く。
- 三行目には「今後に活かせそうなこと」を書く。
- 四行目には「次回の授業で頑張りたいこと」を書く。
最初のうちは、戸惑って書いていますが、こちらがコメントを丁寧に書いてやりとりをしていると、だんだん書くことを楽しみにする子どもが出てきたり、書くスピードが上がったり、交換日記になったりと好循環を生んでいきます。
また、一枚の用紙に時系列で反省が並ぶことで、自分の思考の変化もとらえやすいようです。
これは私のオリジナル!これが大福帳まとめノートだ!!
まあ…偉そうにいうほどのことでも無いんですけどね。せっかく書いた大福帳をそのまま二度と読まないで捨ててしまうのは、もったいないので考査ごとに振り返りノートを以下の要領で作成させています。
上の内容は以前書いたこちらの記事で説明しています。
全部見せろよという声が聞こえてきそうなのですが、色々と事情もあるので、ご勘弁ください。興味がある方は別途、内々にお問い合わせください。
大村はまの学習記録の実践やポートフォリオ評価などが、かなり手間をかけなければ生徒にできないことや現状、今の自分の教えている生徒の忙しさを考えると難しいので、簡易版としてこのようなことをさせています。
本格的にポートフォリオをやってみたいのであれば、以下の書籍を参考にしてみてください。
総合と教科の確かな学力を育むポートフォリオ評価法 実践編―「対話」を通して思考力を鍛える!
- 作者: 宮本浩子,世羅博昭,西岡加名恵
- 出版社/メーカー: 日本標準
- 発売日: 2004/06/01
- メディア: 単行本
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うーん…この本を読むと、ある意味「普通の」学校ができるのだから、自分も踏み込んでやらないとダメなんじゃないかという気もするのである。
「書きたいこと」を保証できるなら失敗はしない
大福帳を使うときに気を付けるべきことは一つだけ。「何を書いたらいいか分からない」ということにならないように、授業の中でフォローを意識することや運用初めの段階で、どんなパターンで文を作っていけるのかを教えることをしておけば、間違いなく、時間を投資した分だけの成長が期待できます。
学習のメタ認知だとか見通しを持った学習の評価……とまでやろうとすると、やや投資する時間と手間が足りていないような気もするが、結果的には、意味のある振り返りになることがある…という手応えでしょうか。
もちろん、そこを狙ってまでやろうとは思ってますが、そこまでやるのはやっぱり別のアプローチのほうが適切な気もしている。
基本的に、欲張りすぎなければ、失敗もないですから、ぜひ、一度は試してみてもよいのではないでしょうか。
もし、やってみる際には上で紹介した内容なども参考にしてみてください。問い合わせていただければ、実物を送ることも考えないこともなくはない…かも。