学級文庫用の本をBOOKOFFで買いあさります。
どうしても自分の好みに偏りがちなので、意識的に自分では絶対に読まない本を買うようにしている。
今回買ってきたのはこれ。
東大首席弁護士が実践! 誰でもできる<完全独学>勉強術 (SB新書)
- 作者: 山口真由
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2014/12/25
- メディア: 新書
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少し前に話題になっていましたね。最近は見なくなったような気がします。
7回読むだけでできるようになる…?
この人の唱える勉強のメソッドは、要約すれば、教科書を7回読めば内容が定着出来て、よい点数が取れるというものだ。
もちろん、漫然と流し読みをしていればよいというものではなく、各回数ごとに目的をもって戦略的に読んでいくことになる。また、7回読み以外についても、「どんなに失敗しても合格最低点を取れるようにする」、「日常にアンカーを打って生活する」などかなり入試や試験に特化した戦略がある。
特に「上位三割に入ればいい」などの割り切り方は、確かに相対評価が試される試験では重要な発想であるし、多くの受験生が無駄な完璧主義に陥りやすいことを考えれば、有効なアドバイスだと思う。
ちなみに7回読みのやり方は
一回目…全体を眺めるだけ
二回目…確認しながら単語を拾う
三回目…拾い残しをさらっと拾う
四回目…意味を拾いながら読む
五回目…理解度を上げながら読む
六回目…要領をまとめて頭に叩き込む
七回目…細かいところまで再現できるように読む
とまあ、何だか七回も繰り返し読んでいけば、そのうち覚えられそうな気がしてくる感じがしますよね。
ところが話は甘くなく…
上の書き方だと流し読みでずいぶん今までの勉強に比べてラクに勉強できそうな印象を受ける。
実際、多くの人はそうやって考えているんじゃないかと思うが、実際、この本を読むとそれぞれの段階の通読に(370ページ)どれだけ時間を掛けているかということが述べられている。
一回目…26分
二回目…26分
三回目…1時間
四回目…2時間2分
五回目…1時間58分
六回目…2時間22分
七回目…2時間18分
……とまあ、これだけ時間が掛かっているのです。合計すると、教科書を読むだけで約10時間近く時間を割いている。
こういう言い方をすると世の中の受験生に申し訳ないけど、問題集一冊すら10時間を掛けていないような人は少なからずいるだろうな…と思えば、10時間という時間の投資は決して少なくない。
また、そもそも基本問題に10時間かけて徹底しようという生徒も少ない。何となくうろ覚えで物量をこなして何とかできるようにしていく……というのが普通。
本当に受験期の10時間を基礎固めに費やす判断ができるかと言われると、普通の受験生には中々難しい判断だろう。
そんな現実に対して、平然と「教科書を10時間で徹底して覚える」という戦略を説くのは、やっぱり物量をこなすことを受け入れられているのです。決して、短時間で効果が上がる…ではないからね。
とにかく勉強時間が膨大
7回読みという速習メソッドを言っておきながら、実際に紹介されている学習のスケジュールがトンデモない。
高校時代、受験期前の平日が平均4時間、考査時期は6時間、受験期では5~7時間、受験直前の学校がない時期は14時間30分……社会人になってからも平日6時間、究極の時期は19時間30分…ここまでくると変態ですね。
この内容を平然と「え、少ないでしょう?」という書き方で書いてあるのです。
7回読みというメソッドは理にかなっているし、確かに効果がありそうです……しかし、それを支える、それ以上に膨大な勉強時間が背景にあるのです。
東大に合格するための方法についての結論
膨大な時間をかけて勉強せよ。
質?一日に平日に6時間くらい勉強してから議論しよう?