休校の処理も落ち着いてきたので、次年度に向けてそろそろと仕事をしている。
イレギュラーのおかげでだいぶ普段やっていることが出来ないでいるので、次年度からの仕事が少し心配である。
特に担任業務などは色々とあるなぁと思っている。
ふと、思ったのだが、こういう教員としての仕事ってあまり明示的にマニュアルがあるわけではないなと思ったのである。特に高校だと情報がかなり少ない気もする。これは校種の差が大きいという事情もあると思うが…。
こんな本もあるけど、紙面の都合で大まかな話になっている。
参考になることも多いが、やはり最大公約数であることも否めない。
そこで、少し飽きるまで自分の場合の担任業務について紹介してみようと思う。これから新任の担任として着任する人向けに……。
また、実は4月の初めよりもゴールが見えていないことの方が新米担任には大変だったりするので、あえて高3のゴールから書き始めてみようと思う。
先に言い訳しておきますが、高校が学校によってかなり事情が異なるので、あくまで一例として見てもらえれば……。なお、おそらくこのブログの読者には小中の先生も多いと思うので、高校ってこんなことやっているんだなぁという一例で見てもらえれば。
高校3年生を送り出す
受験の話は長くなるのでまた別の機会に……。
卒業式でどんな話をするかなどは、自分のようなペーペーが話してもあまり説得力がないので、上で紹介している本などを読んでもらえればよいだろう。自分が苦楽を共にした生徒たちに最後のホームルームで何を語るかということは、担任の特権である。
その意味だとやはり今年の卒業式縮小はつらいなぁ……と高3担当ではないものの感じる。
高校の卒業式の難しさは、「進路が確定していない」中で行われることが多いことだ。大学入試は、国公立の前期入試の発表は3月8日前後にピークが来るし、私立であっても今は3月入試を行う大学がかなり増えてきている。
そういうこともあって、卒業式の日が試験日の生徒もある程度の数がいるし、卒業式の最中で合格発表という場合もあって、なかなか落ち着かないものである。
場合によっては卒業証書授与などを後日生徒に来てもらって行うことなどもあるので、卒業式でひと段落…という感じはあまりしない。
昨今は、繰り上げ合格が4月直前か、下手すると4月に入ってから行われることもあり、次の学年に入るのに担任気分が抜けきらないこともあるように感じる。
とはいえ、卒業式は一つの節目である。
卒業式でのお仕事としては、おそらく「卒業生の呼名」がある。くれぐれも感極まって名前を呼び間違えたり生徒を飛ばしたりしないように……このくらいの練習は必要である。
卒業式にも生徒を呼びながら……
「卒業式でも進路が決まっていない」ということがあるので、なんやかんやと生徒と進路の相談を続けることが多い。
無事、大学に合格してくれればよいが、残念ながら再チャレンジを選ぶ場合、実は予備校をどうするかなども担任は相談に乗ることがある。
学校にいくつか予備校の資料などが来ていることもあり、そういう資料を生徒と一緒に見比べながら、場合によっては特選コースに入るための資料を作ってあげたりということもある。
もちろん、再チャレンジしている生徒に対しては折を見て連絡を取りつつ、状況を確認したり、再チャレンジの結果を確認したりもする。
保護者へのあいさつなどもこまごまと…
卒業に際して、保護者からご挨拶をいただくこともこまごまと多い。たくさんの方が来ていただけるのは非常にありがたいことである。
高校を卒業すると、いよいよ大人の仲間入りという門出であるので、そういう喜びや期待を保護者と分かち合えると非常に嬉しい。
逆に進路が決まっていない保護者とのやりとりは気を遣う。ここでどれだけ生徒のためになる言葉を伝えられるかは、この日を迎えるまでの生徒との関係、保護者との関係の積み重ねである。
この日に臆することなく保護者と向き合えるような、日常の在り方を考えた方がいいのだろう。