ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

提出率を考えると…

年度の終わりを迎えつつある。

成績処理の準備も考えなければいけないので提出物の過去のデータなども眺めて過ごしているが…。

年がら年中忙しい

提出物によって提出率に微妙な増減がある。100%出ればよいのだけど、100%出し切れないところもあるのが実情である。

また、期限内にどれだけ提出されるのかということについてもやっぱり課題によって凸凹があるのである。

しみじみとその凸凹を眺めていると、色々な原因によって生徒の提出が左右されていると推測される。

やっぱり部活動の大会が重なってくると、提出の状況が悪くなるし、学校行事に重なってくると遅延が多くなる。

今は、かなりの率で出席停止が出るため、出席停止が多くなってくると物理的に締め切りが意味をなさなくなってくる。

学校は何かと慌ただしい。生徒が落ち着いて自分の教科だけ優先的に勉強してくれることはないのである。

それでも提出率が高い場合がある

提出率の凸凹にあーだこーだと生徒とワイワイやりながら付き合っていくのも、教員の仕事の一部ではある。しかし、もちろん理想は何も言わなくても揃って綺麗に課題が提出されることである。

しっかりと提出されることで生徒の自尊心を必要以上に貶める必要は無くなる。締め切りがあって、その締め切りを守らずに罪悪感を感じない生徒は……いないと思う気がする。

提出物を高めるための手立てとしては以下の方法が分かりやすい。

  • 授業内で十分に時間を取る
  • 締めきりの段階で提出させてしまう
  • 逐次、生徒の活動を確認してプッシュする

まあ、順当にいけば課題は授業の中で終わるサイズにするべきなのだ。宿題に投げてしまうと、色々な事情を抱えている生徒たちには、上手くいかない可能性が出てきてしまう。

課題によっては「出来たところまででよい」という出し方もありでしょう。ちゃんと途中の過程に評価をつけて、生徒に戻して次の課題に臨ませるというタイプの展開だ。

時間に余裕があって生徒数も多くないならば、生徒の活動している所にコメントをしにいって、オンラインならば適切にメッセージをお送り続けること、勉強することをプッシュすることも出来るかもしれない。

根本的には

しかし、そういう涙ぐましい努力をするという手段を取らずとも、実は提出率が上がる場合がある。

それは「課題が生徒にとって楽しいもの/見てほしいもの」である時である。

口に出してしまえば簡単なことだし、当たり前のことだ。

しかし、こういう課題の設定の仕方はかなり難しい。ほぼ、毎回は「教えたいものを教えざるを得ない」という状況になって、締め切りまでに提出を押し付けるという形になりやすい。

成績処理の都合があるから、期日だって生徒にコントロールさせる余地が中々とれない。

でも、本当に面白い課題、やってみたいと思う課題、そして何よりも「コメントしてほしい」という課題は、圧倒的にちゃんっと提出されるという事実は動かしようがない。

夢中になる課題があれば、ちゃんとやれるのだ。

今、無気力に見える、雑に見える生徒がいるとしたら、それは自分の課題の悪さの表れなのだ。

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