感情に左右される仕事である。教員という仕事は。
どれほど心の中が荒れていることがあろうと、教壇に立つときにはその荒れている気持ちは静めなければならないし、相手に感情的になられても自分の感情が乱れないようにしなければならない。
そういう不自然な感情の持ち方に慣れるために、どこかでバランスの取り方を覚えるのがこの仕事なのかもしれない。
持て余す感情に対して振り回されることもなく、自分の感情も疎かにすることなく、しっかりとバランスをとっていく方法を考えなければならないのである。
自分が一人責任を負わされて、なじられるようなことがあるのであれば、それは正気では居られないだろう。
学校という職場で力量も十分に持てていない状態で、生き延びていくためには、周りの助けがどれだけ必要になることか。
しかし、周りも助けられるほどの余力があるのか?その余裕のなさは、酷くバランスが悪いように見える……。