ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

次の岸まで送り届けるだけ

A serene scene of a ferryman navigating a boat across a spring river, capturing the essence of a peaceful journey amidst the renewal of nature. The riverbanks are adorned with blossoming flowers and fresh greenery, signaling the arrival of spring. The water is calm, reflecting the clear blue sky and fluffy white clouds overhead. In the boat, the ferryman, dressed in traditional attire, skillfully guides the vessel with a long oar, his figure embodying the timeless connection between humans and nature. Passengers in the boat, dressed in light spring clothes, are taking in the scenery, some looking at the blooming banks, others up at the sky. This image should convey a sense of tranquility, renewal, and the beauty of a spring day on the water, all framed within a 16:9 aspect ratio.

卒業式のシーズン。

多くの生徒は卒業式のときに嬉しそうな表情で旅立っていく。

教育の結果は必ずなにか残っているのだろうと思う。だからといって、自分の教育成果を誇るようなことをいうのは恩着せがましい。

一人ひとりが自分で大きくなったのだ。

たまたま同じときに同じ空間を共有していたから学ぶことがあって、そうしてまた自分で理解を深めていき……。

教育によって何が残るのか、教育によって何ができるようになるのか。

一人ひとりの生徒の中に、授業の記憶ばかり残っていて、変化や成長がないのでは困ってしまう。むしろ、授業のことなんて何一つ覚えていなくて良いので、自分で自分のことを表現できるような、伝えられるような、そういう力を身に着けてくれればいいのだ。

いつまでも教員が姿を見せるような別れの仕方は好みではない。一度、送り出したら、自然とフェードアウトしていけばいいと思っている。

教員である自分は預かっていた生徒を次の場所に送り届けるだけ。

いつまでも彼らの先生であろうとは思わない。自分たちで自分たちのことを決めていけばよいのだ。

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