毎週月曜日はリーディング・ワークショップ。
今日のカンファランスの中で少し話題になったのが「図書館の使い方」ということだ。
図書館というものを「本を読むだけの場所」だとか「本を借りるだけの場所」だとか思っている生徒が少なくない。
個人的には調べものをさせたり司書さんと相談させたりとしてきたので、「本を読むだけの場所」と思われていたのはちょっとがっかりだったけど(笑)ちゃんと教えていなかったなぁと思い直す。
意外と図書館を「本を借りるだけの場所」と思っている人は少なくないかもしれない?それだけだともったいないんだよーということを知るための参考文献を紹介します。
情報が集まる場所
本を借りたり本を読んだりするだけでも十分なのだけど、こんな本があることを知ってほしい。
この本の内容の中心は図書館の「レファレンスサービス」に関わることや図書館でどうやって知りたい情報にたどり着くかということだ。
図書館の分類の仕方に始まり、観点を増やした情報の探し方やインターネットやOPACでの本の探し方などが紹介され、ほとんど手掛かりがないようなことや一見するとスルーしてしまうような情報を、必要に応じて引き寄せるための方法などが書かれている。
図書館を「好きな本を読む場所」というイメージだけで考えていると、まったく気づかないような観点での使い方をわかりやすく説明してくれている一冊だ。
図書館の調べものと言えば、以前にこんな記事を書いたことがある。
総合学習での利用や教科横断型の学習で、ますます図書館の「情報センター」としての役割をちゃんと学校で指導する必要性は高まっているのだろうなぁと感じる。
もっと気軽に図書館へ…
少し肩に力が入ったところで、もう少し気軽に図書館の役割を説明してくれている良書がある。
こちらの本は上の本よりも想定の読者の年齢が低い分だけ、易しく書かれている。また、レファレンスの内容もあるのだけど、どちらかと言えば「本に親しむ」ということや「図書館に親しむ」ということを丁寧に書いている本だ。
だから、こちらの本には「読書感想文について」だとか「どうやって本を読むか」だとかいうことについても書かれており、その内容も「読書が苦手」、「読書する暇がない!」という人に向けたメッセージになっている。
つながる図書館: コミュニティの核をめざす試み (ちくま新書)
- 作者: 猪谷千香
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2014/01/07
- メディア: 新書
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この本は新しい図書館の姿を紹介している本だ。
図書館がどんどん地域の中心として重要な役割を担うようになっている背景や新しい図書館の魅力を紹介してくれている。こちらの方が一般向けの新書だけあって内容は抽象的かな。でも、図書館の写真があったり事例が紹介されていたりと図書館が固定観念で本を読む場所だとしか思っていない人には読んで欲しいなぁと思う本。
図書館をもっと楽しく機能的に使おう
最近は某書店が公営の図書館に入ったりと図書館のシステム自体がちょっと揺れている部分もあるようだけど、それらの問題や良さを理解するためにも図書館が本を読むだけの場所というイメージから少しでも広がってくれるといいのかなぁと思う。
学校図書館であっても、司書の先生はやはり授業のバックアップの書籍の紹介には我々一般の教員よりも的確にかつ豊富に示してくれる。
学習の中心になるように図書館を盛り上げていきたいなぁと思う。