リーディング・ワークショップの振り返りとして色々なデータの整理中。
まあ、データといってもざっくばらんに集めたものであるので、それほど精密なものではありませんが……。
ただ、やはり雑多なものであっても見えてくるものはありますね。
リーディング・ワークショップで貸出数は……
当たり前ですが、図書館で授業を実施するリーディング・ワークショップを行うと、貸出冊数はあっという間に向上します。
同じクラスの月別貸出冊数の比較でも、自分が授業を教えていない(=授業で図書館を使っていない)クラスとの比較でも、大きく差が見られます。
回数も少なく、一回のリーディング・ワークショップの配当時間数が異なるので簡単に比較はできませんが、今年度リーディング・ワークショップを行った10月と1月・2月の貸出冊数は、何もしていない月の2倍近くとなっています。
ちなみにリーディング・ワークショップではなく、授業の一環として調べ学習などでの図書館利用でも貸出冊数は増えますが、リーディング・ワークショップのときの方がそれよりも1.5倍くらい多く貸し出されています。
何だか数学の鶴亀算みたいな文章になったな……。
単純に結論付けることは出来ないけれども、リーディング・ワークショップはやはり「読書」の指導(あえて指導といいますが)なのだなぁと感じます。リーディング・ワークショップをやっている時期については読書をしようという空気感が生徒にも生まれやすいようです。
しかし授業がなくなると…
残念ながら増えた貸出冊数であっても、授業を図書館で行わなくなると、あっという間に元の水準に戻ります。
やはりなかなか読書の習慣を継続することは難しいようです。
もちろん、時期的に考査が重なったり学校行事が重なったりという要因も考えられるのですが、それでも読書の継続を指導することの難しさや、そもそも読書すること自体が難しい構造があるのだということを感じます。
こんな記事が最近話題になっていましたが、やはり高校までの読書の習慣をどう成立させていくのかということに難しさを感じます。
とにかく、高校生が追い詰められすぎていると、感じることは多いですからね……。
本を読む、読めるようにトレーニングすること自体に意味があるとも感じます。
しかし、低調ですね……
今回、勤務校の貸出冊数の推移をまじまじと眺めていますが……正直、生徒数に対して貸出冊数が恐ろしく少ないと感じます。クラスによっては、クラスの年間の貸出冊数の合計が彼らの年齢よりも少ないのですから……。いや、忙しいのも分かるんだけど、ちょっとさすがに危機感を感じます。
勤務校の図書室の根本的な問題として、学校図書館の場所が悪すぎる。
決して資料は少なくないし、むしろ丁寧な司書さんもいるおかげで、充実したスペースになっているんだけどなぁ……。
自習室としてだけにぎわっていて、借りていかれるのは赤本ばかり……。あまりに残念だ。
せっかく、司書教諭の資格もとりましたし、なんとか図書館を先生方に使ってもらうというところから始めて、生徒にとっても使いやすい空間にしていきたい。