こんな記事を見た。
これについてのピンポイントの考察は
が非常に簡潔にまとまっておりますので、一読をおススメします。
自分はそれに乗っかる形で、現場の教員として思うことを適当に書いておきます。
Wi-Fiがないことのマズさ、伝わりますか…?
やはり一番気になるのは、授業での使い勝手などにも関わってくるので、現場の教員としてはWi-Fiの整備状況はかなり気になる。
予想通りというべきか、やはり決して整備環境は望ましいとはいえる状況にない。
高等学校でのネットワーク環境の整備状況について調べたところ、エリアの大小に限らず「無線でのネットワークを使用できる」と答えた高等学校の割合は合計で44.9%に留まり、持ち運び可能なICT機器をネットワークに繋げて活用できる環境の構築には、まだ課題があるといえます。
https://www.obunsha.co.jp/news/detail/509より(2018年3月14日22時確認)
この「大小に限らず」という文言が厄介である。最低最悪の場合、生徒が自由に利用が不可能な教室に市販の家庭用のWi-Fiを置いているだけで「使用できる」というような例も含まれていそうな気がしてならない。詳しく資料を読んでないので、そういうのは入っていない、排除するような質問になっている……といいんだけど。
さて、それはともかくとして、はっきり言ってしまえば、数か所でWi-Fiが使える程度では、まったく授業では使い物にならないと思ったほうが良い。
教室を移動させるのも手間だし、Wi-Fiに接続させるのも手間だし、何より生徒が授業外でろくに自由に使えないのでは、授業外での学習には全く役に立たない。
よく、妥協版でセルラーモデルを持たせることが多いんだけど……7GBを縛るとなるとタブレット端末がガチガチにキッティングされてしまい、写真が撮れる文鎮に成り下がる印象がある。もしくは画面がでかい電子辞書程度にしか活用できなくなる。
高望みだと十分に分かっているけど、1000人なら1000人が常時接続して、自由に使えるだけのWi-Fi環境でなければ、まあ、なかなか面白い道具にはならないだろうなと思う。要するに、別にタブレット端末を持たせなくてもできるフレームに、無理矢理タブレット端末を割り込ませただけという形になるのである。
どのようなことに課題を感じているかという調査では、「十分な端末数の配備(60.3%)」・「ネットワーク環境の整備(58.1%)」といった、ハードウェア・環境面についての項目を押さえ、「教員の活用スキルの引き上げ(77.3%)」が、最も回答数を集めました。
(同上)
活用スキルの引き上げもよいんだけど、活用スキルが「足りぬ足りぬは工夫が足りぬ」という意味になりかねないことが非常に懸念されます。
そもそも「活用スキル」が何を示すのかはよく分かりませんが、バリバリにプログラミングできたところで、別にタブレット端末での授業に最適化されるわけでもないですし。
むしろ、「活用」して何をするつもりなのかを聞いてほしいところですね。