実習生に授業を見てもらいました。何度か書いているけど、誰かに授業を見てもらうこと自体が勉強になるのでありがたいのです。
ただ、自分が上手くいっていないと痛感させられました。
上手く使って授業したい
今回は受験生ということもあって、演習と解説の授業を見てもらいました。
自分としては「受験」も生徒にとって大切なことなので、ちゃんと解答できるだけの力をつけることを授業で保障できるかはもちろん大切なことですし、一方で問題を解けるだけで終わらないようにしたいなぁと思っている。
入試問題はよく工夫されている問題だからこそちゃんと丁寧に読み解けば、現代について学べる素材である。問題も本文を理解するためによい補助線になっている。
だからこそ、素直に誘導されて読む練習をすることも意味があると……思う。歯切れは悪い。どうしても意識はマルバツに行きやすいからね。
だから、どうやって読んでもらうかの下準備がとても大切だと思っているし、もう素材を提示した段階で決着はついているだろうと思うのである。必要なものを適切な形で提示できれば、別に何を話すかが問題だとは思わない。
が……そんなに上手く行かないから、結局、解説してしまうのだけど…
テクニックをやりたいのではない
結局、解説してしまう。できるだけ、分かりやすく問題が解けるように、頭の中の動きを分かりやすく解説したいと思う。
それなりに、場数は踏んでいるので「その場で考えて分かった気にする」という最低ラインはそれなりに超えられるようなネタは持っている。おかげで、100点でなくても赤点取らないくらいの授業は出来ているのだと、授業アンケートの結果からは思う。
まあ、あとさすがに10年以上、毎年、全国の入試問題を目を通してはいるので、ネタはある。

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テクニックはテクニック。効率的に解けるようになるのだから便利である。
便利であるからこそ、その先にある内容まで考える余裕を作ってあげたいなぁと思う。知的に楽しいと思うくらいの遊び心を持たせてあげたい。
しかし、実習生からの感想の一番が「テクニック」のことばかりで、授業でもっと他に投げかけた問いだとか、生徒と雑談のように議論したことがスルーされていたのが結構悲しい。
問題を解き終わった後に、ほんの一、二分でも生徒と問答したり、テクニックを提示した後に自分たちで読ませ、話し合わせたりしていることが息抜きくらいにしか見えないのが悲しい。
時間が短くても、一番大切な時間なのだけど、なかなかそう伝わらない授業になっているのは……よく考えなければいけないと思う。
一体、自分は何を教えているのか。自分の立ち振る舞いがどんなメッセージを発しているのか。