ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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授業用の素材探し~受験対策編~

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今日も今日とて仕事です。一か月で60時間くらい残業中です。

授業が受験対策にシフトしているので、自分が準備することが多くてなかなか首が回らなくなってきていますが……できるだけ色々なものに触れてもらいたいなあと思っているので、素材選びは悩ましいところです。

素材だけ選んでいるなら楽なんだけど……添削でバラバラに色々みているうちに考えていることがパンクしているのでちょっと整理していかないとダメかな…。

入試問題選びのスタート地点

入試問題から何を選ぶかということについては、最近は便利な道具も多いのです。

現代文問題データベースCD-ROM Vol.6 平成26~28年度版 (<CDーROM>)

現代文問題データベースCD-ROM Vol.6 平成26~28年度版 (<CDーROM>)

 

目玉が飛び出るほどに高いが、これ一冊で随分、素材選びをショートカットできる。職場にはVol.1からあるので時間軸に沿って流行を追えるので便利。

残念ながら、毎年出るものではないので、間の抜けている分については

2019年受験用 全国大学入試問題正解 9国語 追加掲載編

2019年受験用 全国大学入試問題正解 9国語 追加掲載編

 
2019年受験用 全国大学入試問題正解 8国語(国公立大編)

2019年受験用 全国大学入試問題正解 8国語(国公立大編)

 
2018年受験用全国大学入試問題正解 8国語(国公立大編)

2018年受験用全国大学入試問題正解 8国語(国公立大編)

 

や赤本青本で追いかけていくことになる……これが毎年やっているけど、なかなかつらい。自分自身があまり問題を解いたり文章を読んだり好きではないと思い知るのです。こういう作業を楽しめるセンスがなかったことを恨む。

生徒の添削については、可能な限り入手できる解答を照らし合わせるようにしているが……ちょっと今年は数が多くてそこまで手が回らないでいて苦しいところ。一度、解答したところで忘れるんだよね……。

こうして入試問題を追いかけていると思うが、教科書の文章も入試を意識しているように感じられることもあるし、そうでなくても、教科書のカバーしているジャンルの広さよ。学校の教科書の多くの場合は、すべての素材をすべて授業で扱わない場合が多いけど、もったいないことしているんだなぁ……としみじみ思ったりする。意外とよい素材が入っていても定番教材だけで終わりになっているという話も多く聞くしね……。

小論文までも目を通すようにしているけど……ちょっと入手の難しさもあってサボりがち。予備校の研修に頼りがちなのは反省であるが……改善できる見込みもない。

何をねらいに素材を選ぶのか

何を狙いに素材を選ぶのか……この観点もなかなか自分のなかではっきりとしたものを出しかねている。生徒の進路が多様化してくるこの時期に、一斉授業で「受験のスキル」を教える……文字に書くと簡単だけど、実際にやろうと思うと難しい。偏差値が倍近く違う生徒が混在するときに、「スキル」と言っても幅はある。だからといって課題を個別に作ることも労力として無理がある。これが今の条件なので何とかベストを尽くしたいところだが、そのための方法は悩むところだ。

現状としては、二年間の授業では圧倒的に読んでいる文章の幅と量が足りていないことが課題である。例年の生徒よりはかなりこの回りは数も量も、リーディング・ワークショップなどの取り組みもあって増えたとは思うが……それでも入試の壁は厚い。

そんなわけで、何とか生徒の手札を増やしていきたいので、最近の流行や社会情勢を踏まえて問題を選ぶようにはする。

単純な読解問題であれば、何本かまとめて練習するだけで、随分慣れてくれるのでよいのだけど……これが総合問題などになるとかなり苦しくなってくる。

例えば、資料の読み取りと問題意識の両方をフル動員させられる慶応SFCの問題や広島大学の小論文。昨年度から入試が始まった九州大学の共創学部もかなり強烈な問題だ。

強烈なだけにじっくりと腰を据えて授業でうんうんと考えていけば、かなり面白い素材なのだが……そんなことばかりやっていたらたぶん普通の問題を解く練習が足りなくなりますね(笑)。

結局、そういう考える素材を基にして、普通の問題で頻出のテーマをちゃんと触れていき、演習もするという舵取りをするしかないのか……。

よく考えれば、入試問題を読んでいるだけで、素材を選ぶという作業は普段の授業と大差はなかった。

素材と併せ方が勝負

最近、思うのが、問題を解くテクニックを教えるにしても、内容を知識として蓄えてもらうにしても、意識して読むことに取り組んでもらわないと成果を得ることが難しい。

そんなときに、やはり生徒にとって面白くない本文であったら、なかなか成果を得ることが難しい。生徒は必至だからつまらなくても読むけど……まあ、わざわざ苦行にしなくてもいいよねと思う。上手く、素材を選ぶことで読んでもらいたいもの読みたいことが重ねってくるといいなぁ……。

余談・どこまで他教科を見るか…

最近、地味に悩むのが、他教科の出題テーマまで見といたほうが生徒たちにはありがたいんじゃないかなぁ……と思うことがあるのです。

例えば、直接的には英語は分かりやすく現代文の評論とテーマが重なる。顕著なものだと、例えば、去年の早稲田の社会科学部の英語の問題にはAIが出題されているし、慶応の英語では民主主義にかかわるような出題がされている。正直、訳を読んでも現代文としても難しい。

そんなことを考えると、ちょっとテーマを他教科まで広げてみておいていい気もするのだが…………………………倒れるな、それは。

しかし…意外と生徒の方から「現代文で読んだことが英語で出た」みたいな話は聞くので……うーん……。

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