ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

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やってきたことが返ってくるときは?

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昨日の公開授業の感想として大切なものをもらっていたのを忘れていた。

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大抵の感想は「授業」そのものに集中していたわけですが、それとは違った観点の感想をもらっていた。

この授業は

昨日の授業の分かりやすい射程は「入試」である。学内向けのアリバイ作りとしても生徒のためにも必要なことである。

しかし、一方で何のためのルーブリックなのかと言われたら、自分自身で自分を評価する、自分自身でどのように学ぶのかという道筋を見つけられるような力を身につけて欲しいということもある。

だから、短期的な成果をもとめる目標もあり、もう少し、息の長い観点がある。

そういうねらいを持っている自分としては、「ルーブリックをどうやって作るのか」とか「どのくらい小論文ができるようになるの」とか、そういう質問を受け、丁寧に答えることにも意味があると思ったし、一方で「安心・安全の場が出来ている」だとか「表現を嫌がらないのはなぜ?」だとか時間のかかることに注目した感想も有難い。

出口から、その先に

そんな中、とても大切な意見をもらっていた。

  • こうして育ってきた子どもたちは大学でどんな道を歩んでいくのか興味ありますね

というものである。

とても大切な指摘だ。自分にとってとても大きな意味を持つ。

自分が一番乗り越えたいものが、授業のための授業に終始することである。あとから生徒が振り返った時に、定番教材の名前でしか、高校の勉強を語れない……そんな状況から脱したいのだ。言い換えれば、「授業でこんな書き方を勉強したなぁ」とか「こういう読み方は今でも役立っているなぁ」とか、何をやって身につけたのかということをちゃんと自覚出来て卒業してほしいと思っている。

だから、「卒業してどうなっていくのか」という問いは今後、数年をかけて返ってくるものなのだろう。

勤務校は9割以上、大学に進学する。こうして育っていった生徒が、進学先でどんな学び方をしていくのだろうか。少しでも学んだことを活かして、大学でも積極的に学んでくれるのだろうか。

大学での成績がよかったり大学院の進学率が高かったりしたら分かりやすいのだが……そんな上手く行く話でもあるまい。

そもそも数字で分かりやすく結果が残ることだけを求めているのではなく、上手く行かないときに試行錯誤してやり直せるだけの手札を渡せているか……そちらのほうがよほど大切である。

そうなってくるとやっぱり「トランジション」の概念をよくよく考えるべきなのだと思う。

アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換

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アクティブラーニング型授業の基本形と生徒の身体性 (学びと成長の講話シリーズ)

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「トランジションリレー」の概念は「社会の役に立て」ではない。生徒や学生の学びの成果に強く影響を与える「キャリア意識」を長いスパンで、確実に捉えて成長を促していくための概念である。

自分が今、生徒に伝えていること、生徒と少しずつ練り上げていること、それがいかに高校の出口の先に繋がっているのか、その繋がり方を見つけ出すためには、資料を見ながら考えつつ、卒業していく生徒たちがどのようになっていくのかを我慢強く、長い覚悟で見ていかなければいけないのだろう。

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