ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

進路を見通して

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年内も本日にて終了。

年が明けたらまたすぐに会議をして、次年度の予定を考えなければいけないので、休みの間も自分としてはフル稼働です。生徒に勉強しろというからには、自分も生徒に少しでもよい循環を生み出せるように、下準備に奔走したいと思っています。

進路指導は段取りだ

当たり前の話であるが、進路指導は個人の経験や勘で行うというものではない。担任の思い付きや生徒任せでどうにか出来るようなものではない。確かに、入試については、予備校でもサービスは充実しているし、むしろ予備校の情報の方が優れているともいえるが、全員が全員、予備校に通えるわけでもなければ、大学以外の進路を考えている生徒も少なからずいる。学校ができることは学校がキチンと取り組まなければいけないのである。

自分の学校の生徒たちが、どのようなカリキュラムでどんな特徴を持っているかということは、本来、自分の学校が一番詳しいのだから、自分の学校できちんとデータを取り、蓄積し、生徒に還元しなければいけないのである。

だから、進路をきちんと指導するのであれば、とても手間がかかるし、年単位で段取りを考えて準備しなければいけないのである。

一つの進路関係の行事をするにしても、生徒にとって意味が見えなければ、ただの押し付けである。自分の人生設計を誰かに強制されるほど面白くないことはない。

ストーリーを描く

進路を選ぶということは、生徒にとっての人生設計である。だからこそ、一つ一つの進路の行事が、生徒の人生にとって少しでいいから印象的なイベントになっていてほしいと思うのである。

そして、一つ一つが単発ではなく、一連のストーリーとしてつながり、印象深いものになってほしいのである。

まあ、学校がすべての進路選びに対して面倒を見ようという姿勢が、実は結構、大きなお世話なのかもしれないが、実際のところ、一昔前とは生徒の気質に結構な差があるということは、各種予備校の生徒や家庭へのアンケートで目にするようになっている。

進路選びに保護者の関与の割合が強くなっていることや、実力を高望みしない生徒が増えていたり……いろいろな点で生徒をフォローしていないと、萎えてしまって自分の希望をどんどんと妥協させてしまう生徒は増えている印象がある。

自分で自分の志望を下げてしまうのはもったいない。だからこそ、少しでも元気づけられるような進路のイベントは必要なのである。

逆に言えば、それだけに教員、特に担任が生徒と丁寧に向き合って、進路の志望を決めるその時の前までに、お互いの信頼関係がないと難しいことになる。

進路指導はどこで学ぶの?

ところで進路指導の実際はどこで習うのでしょう?

もちろん、教職課程の中でガイダンスやキャリア教育のことは習うが、もっと生々しい進路指導、受験指導、就職指導の実際はどう教員は学んでいくのでしょう?

ずいぶんと怪しい口伝になっているような気もする。

正直、塾講師時代に、かなり誤った情報が生徒に伝えられているという例は何度も遭遇している。思い込みと先入観と好き嫌いでやってんだろ……と。

しかし、生徒にとって人生のかかっている進路指導……そんな怪しいブラックボックスな勉強の仕方でいいのかな…。

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