ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

教育実習に思うこと

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コロナで中止になっていた教育実習が、ここに来て一気に実施されています。普通は前期と後期に分かれるのが一気に集まっているので、少し多い感じ。

授業にたどり着くまで

教育実習が始まってしばらくは授業見学と生徒の観察である。また、学校の細々とした雑用を経験してもらいながら、実習がスタートしていく。

実際に教員になったときの100分の1くらいの雑務をやってもらうのだけど、それでもなかなか慣れていないとアップアップであろう。そして、何よりも難しいのが、生徒との距離感である。

個人的には生徒がいる時間帯には、教科研究室で実習簿を書いたりするような真似はするなよと思っているし、自分の指導する実習生にはかなり厳しくそれを指示するが、まあ…余所の指導にまでは口は出さない。

結局、自分で授業を上手くやりたいと思うのであれば、生徒の実態をよく見るしかないのである。

なまじ、塾なんかで生徒の前に立つ経験があって、実習校の生徒の様子を見取ることを舐めてかかると、痛い目に遭う。

また、逆に生徒からも見られているということをちゃんと考えるべきである。生徒の前に姿を見せる回数が少なければ、生徒から返ってくるものもそれなりである。単純に、接触の回数が多い方が、「どうにかしてあげたい」と思うのは、人情である。

教室整備がてら、生徒の放課後の様子を見て回るだけでも、だいぶ、変わると思うのだけどね……それは、現職の教員にも言えるわけで、生徒のいる教室にこまめに顔を見せる先生は、やはり生徒からも信頼されているように見えるし、生徒もやってくるのである。

授業参観に関して

自分の授業準備も大変なのは分かるのだが、学校にいるのだから色々な先生の授業を見るべきである。授業準備だけなら、大学にいた方が資料が多くて便利なのだから、あらかじめ教材が指定されているなら、大学で資料収集や大枠は作ってきた方がいいのである。

これも上の話と同じだが、他の教科の授業であっても、見学に来て自分たちの様子を見ようとしている先生に対しては、生徒だって協力的になる。

何か自分が授業でやりたいと思うことがあるなら、地道に生徒の実態を知ることと生徒との信頼関係を築くしかないのである。また、逆に多くの先生に自分のことを認知してもらうことで、自分の授業に助言がもらえるし、生徒の情報を教えてもらえる。

そういう足場固めにしっかりと時間を使った方が良いのである。

もちろん、授業を参観したら、授業後にしっかりと挨拶をしてから帰ることである。どうも、授業を見るだけ見たらそそくさとさっさと帰ってしまう実習生もいるし、授業後に授業の意図を聞きに来ない実習生もいる。そんな失礼なことをするくらいなら、痛い目に遭ってから反省するしかないだろうなと思う。

授業は一回しかない

どんな授業であっても、その生徒の授業は一回しかない。

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