ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

教室の関係性を丁寧に考える時に


本日、たまたま本棚を掃除していたらこの本が出てきた。しまってあったので存在を忘れていた。

 

 

これもムック本なのでボリュームは大きくないけど、内容的にはぎっしりとしていますよね。学級経営という視点からすれば、かなりの名著だと思っています。

ツールではなくて人間

この本はタイトルからはあまり想像できないかもしれないのだけど、どのように安心で安全な学級を作ることができるのか、ファシリテーションの技術を踏まえて丁寧に考えられている一冊である。

だから、ホワイトボードを使えば万事、学級経営が上手くいくというタイプの話ではない。一個一個のアクティビティの解説が、さりげないけれども急所を上手く突かれるような、そんな感じのある一冊である。

だから、実は学級の人間関係のあり方や場の作り方について自分の関心が向いていないときには意外とピンと来ない本かもしれない。「そんなの当たり前でしょう?」という雑な解像度だと、やわらかくやさしい言葉で書かれている、本書の解説の鋭さには気付かないかもしれない。

四月に向けてもう一度

新年度が始まるということは、色々なものをリセットしてやり直すことが出来るチャンスでもある。そういう時に一つ一つ丁寧に自分の学級のあり方を見直してみることは大切だ。

そして、もう一度、丁寧に関係作りを考えてみたいと思うのであれば、ホワイトボード・ミーティングの手法はかなりヒントになるものが多い。

本書の最後が「信頼ベースのクラスのつくり方」で終わることも一つの象徴だ。学級とは何のためにあるのか。どのような形でありたいのか。そういうことを考えるよい手がかりになる。

小学校低学年の学級を想定している場面は多いが、むしろ高校でこそこういうスキルや思想が見直された方がよいのだろうと思う。

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