ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

どの端末をどう使うのか

こんな記事を見た。

news.yahoo.co.jp

子どもたちのICT端末の使い方についての分析である。

手のひらサイズのスマホでゲームをしたり、仲間と駄弁ったり、SNSで流れてくる情報を漫然と消費したりしているだけ、ということだろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3833baf4a9f007a7d326a0fb3599411d28c7c712より。2024/05/09 20:30確認)

この指摘は割と色々なところで言われること。割と注意しておかなければいけないことだと思われる。

消費者に止まるのではなく

どうしてもスマホは情報を「消費」する機能の方が強い。そのため、気をつけて付き合っていかないと、情報消費のスパイラルに取り込まれてしまうということは良く言われる。

だからこそ、個人的にはデジタル・シティズンシップ教育の実践で、割と丁寧に、そして何度も繰り返しやった方が良いと感じていることが、メディアバランスについて考えることである。

普段から自分のメディアの使い方を可視化してみて、理想の使い方を考えていくというメタ認知が大切だ。そのためには時間も手間もかかるので、気をつけていないと後回しにしがちである。

情報の消費者であることが悪いのではなく、消費に過度に取り込まれて、生活のバランスが崩れるのが問題なのである。

スマホを使わないでラップトップやデスクトップを使っているからといって必ずしも生産しているわけではないだろうけど、スマホの仕組みはなかなか手強い。

一人一台の方向性として

一人一台端末を持つ状況で、何をするべきかという問いに対しては、自分は生徒が創造する活動をより力を入れたいと考えている。端末があれば、自分の表現を色々な形で実現できるので、その面白さをちゃんと活かしていきたいのだ。

そして、なぜ一人一台端末を持たせる必要があるのかということに対しても、個人のスマホだけのBYODでは消費を超える創造に向かうのはハードルが高いので、きちんと何かを作れるだけの端末やサービスを活用した方が良いという考えである。

ちなみに生成AIなどについても同じような観点で考えている。ただ、何も考えないで打ち込んで答えを写すだけなら、それは学習データを消費しているだけで、何も生み出していない。せっかくのデータをもっと使って、自分の創造をすればよいのである。

授業で創造性を活かそうとしたら、やはり授業デザインから大きく変えざる得ない。形だけ何となく変える…ではおそらく上手くいかないだろうなあ。

一人一台端末を遊びと思われないように…

せっかくの一人一台端末を遊びの道具とだけ捉えられて、批判されるのは勿体ない。そのような批判が出ること自体、大人にとっても端末をクリエイティブに使うことは難しいということなのだ。

授業者だって同じ。

自分の端末との付き合い方を棚卸ししながら、生徒と何をやるかを考えることが必要なのだろうなぁ。

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