ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

読書の記録をどうしよう?

Log Book

"Reading Zone"をほぼ読み終えて、三学期の授業を考えています。 

The Reading Zone: How to Help Kids Become Passionate, Skilled, Habitual, Critical Readers

The Reading Zone: How to Help Kids Become Passionate, Skilled, Habitual, Critical Readers

 

影響されやすいもので、一冊読んで思ったのは「やっぱりリーディングワークショップやるしかないな!」ということです。まあ、当初から考えていたことではあるので何とか時間はとれる感じです。といっても、週に一回の全7回くらいなものですが…。

ただ、やるからには「読書の技」を見せていきたいなぁという思いもある。

今日はそんな中でも読書記録に関しての覚書。

読書の記録とる?とらない?

次のブログの方のTwitterのアンケート調査によると、約7割の人が読書記録を取らないそうだ。

tadeku.net

この結果は7割も取らないのかというよりも、3割もメモを取っている人がいるのか!という驚きの方が強い。

自分自身は仕事で使うものはEvernoteなどに書いたり手帳に書いたりブログに書いたりして書き散らしてメモを残している感覚であるけど、趣味の読書はほとんど記録を取っていない。

結果的にKindleのハイライト機能などが読書メモの役割を果たしていることはあるが、意識的にノートに書こうとはあまりしていない*1

思えば、小中高(ついでに大学でも。大学で学んだのは研究メモである。)読書メモはあまり習った記憶はない。

読書記録を取ることは必要なのかどうか……と言われるとイマイチ判断はつかない。でも、Reading Zoneを読むと、結果的に自立した読書をするために使える「技」の一つとして有効そうな部分も見える。

あまり煩雑なものは読書を妨げるだろうなぁと思うものの、せっかく授業の時間を取ってやるからには、子どもたちが自発的に思いつかないような角度からのミニレッスンがあってもいいかなぁと読書記録が気になるところ。

どんなメモの取り方がある?

軽くネットサーフィンして見つけたのが次のような情報。どちらかといえば、アカデミックよりなので、中高生の指導には直截は使えないけど、参考にはなる。

僕が中原研で学んだ「先行研究の読み込み」に必要な3つのポイント | tate-lab:舘野泰一

集めた文献をどう整理すべきか?→知のフロント(前線)を浮かび上がらせるレビュー・マトリクスという方法 読書猿Classic: between / beyond readers

高速で論文がバリバリ読める落合先生のフォーマットがいい感じだったのでメモ - 書架とラフレンツェ

ここまで意識的に、何かに使うために書くという作業は、少なくとも今回の自分の指導には不要かなぁという気はしている。逆に、何かレポートを長期的に取り組ませたり、総合学習でまとまった文章を書かせたりするときには、簡易にしてでも取り組ませたほうがいいのかなあと感じる。

ちなみにReading Zoneの中の(中学一年相当の学年での)読書記録の項目は

  • タイトル
  • ジャンル
  • 著者
  • 読み終えた日
  • 途中でやめた日*2
  • 評価(1~10)
  • レベル

といたってシンプル*3

逆に言えば、「読むこと」の集中させたいと思うのであれば、「読む」ための時間をとりたいというのであれば、このくらいシンプルでないといけない*4のだろう。

たとえば、読書が習慣化されて、読書が好きな人だと次のような「読書ノート」は面白そうに思えるだろう。

読書ノートの作り方・書き方【実例紹介】 - ブックオフオンラインコラム

他にも例えば読書記録に特化した手帳などもある。

ワナドゥ手帳 読書|LoFt

EDiT 読書ノート|EDiT〔エディット〕:人生を編集する、手帳とノート

うーん…これでもやっぱり初めて、しかも授業でやろうという言い方でいっても厳しいなぁとは感じる。

もちろん、学校向けに読書手帳のようなものはあったりするので、こういう市販のものを使う必然性はないのだけど、やっぱり、面白くないし習慣のない人には辛いよなぁと思う。

割とシンプルで面白いかも?

比較的、市販のもので面白そうだと思ったのがこれ。

読書記録しおり ワタシ文庫  

昔懐かしの貸し出しカード的な……(笑)

何がよいかと言えば、サイズが手頃。このくらいのサイズ感かつ遊び心があるほうがたぶん書くほうとしても面白いんじゃないかなぁと思う。

ネットサービスも紹介していいんじゃないかな

全員がスマフォを持っているわけではないけど、9割近くはネット環境があることを思えば、授業でネットの読書記録サービスを紹介しても面白いかもしれない。

読書メーター - あなたの読書量をグラフで記録・管理

メディアマーカー

読書ログ - 読書ファンが集まる読書レビューサイト

書評でつながる読書コミュニティ - 本が好き!

個人的には読書メーターを使ったりメディアマーカーを使ったりしてるけど……登録が面倒になって最近はさぼりがち。

こういうサービスは本を探すという意味でも面白そうなんだけどなぁ。

ただ、生徒の記録を管理はできません(笑)

読書……どうやって扱っていけばいい?

今朝、あすこま先生が次のような記事を書いていた。

askoma.info

読書を通して伝えたいことや読書の技術は、「読解」と遠く離れているなぁ……という感覚は否定できない。

読書記録一つとってもやっぱり全然違うことを考えているなぁと感じます。

関連する授業構想の記事 

s-locarno.hatenablog.com

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*1:単純に手書きが嫌いというのは大きい

*2:つまらない本を途中でやめるという判断も読書の技として考えているのは白眉だと思う。この点は、今回紹介している他のものでは出てこない。やっぱり当たり前に最後まで本は読むものだという意識があるのかもしれない。

*3:とはいうものの、一つ一つの項目に非常に合理的で強い指導観があるように感じる。一冊の中で何回もこだわって説明されていた項目なので。

*4:Reading Zoneではこの読書記録を使って自分の読書を振り返ることなどにも使われていることが説明されている。やっぱり非常に合理的だし一貫している。

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