いよいよ緊急事態宣言が出る。生徒に対する備えが足りていない状況でこの日を迎えてしまったような心残りがある。
しかし、新学期が始まってのこの一週間で、色々なことを無理矢理にでも前に進めてきたのである。新学期始まっての生徒への新クラスの伝達一つとっても、ただの事務的な連絡ではなくて、生徒にとっては意味のある通過儀礼であって、その意味などにも配慮しながら、それでいて合理的な方法を考えたり……外側から見れば遠回りに見えることでも、なんとか学校は取り組んで仕事を処理している。
これで終わりではない。ここからが始まりなのだ。
長く、ゴールが見えない戦いに、嫌な気分を抱えながらも、生徒に何をやらせなければいけないのかということを吟味して、準備し続けている。
正直、武器は足りていない。
それでも、今準備できることを準備して、生徒を迎える準備を。そして、この長い休校を支援する準備を。
負けてやるものか。