ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

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『独学大全』から単元を得て

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最近、流行の『独学大全』から単元のアイデアを得て、授業をしています。

独学できる人に…

授業は何を目指して行われるのか、ということに答えるのは非常に難しい。授業にしかできないこともあれば、授業で身につけて自分でやらなければいけないこともあり、授業の目指すべきところとは、様々な可能性があるのである。

そんな多くの可能性の中から、自分として重要だと思うことを挙げるのであれば、「困難があったときに、自力で解決の手段を探すことが出来るようになっておくこと」である。

高校の勉強で学んでいることは、どこで何が役に立つかなんて、自分自身がそれが必要な現場に直面しない限り、なかなか学校の生活の中だけでは理解しにくい。だからこそ、「その当事者」となったときに、ちゃんと自分の中に解決への道筋となるような何かが残っていてくれることを期待して、授業で必要なことを鍛えるのである。

つまりは、端的に言ってしまえば、「独学できる方法」を一つでも体感、理解して卒業して欲しいと思うのである。

学びの中心に図書館を

『独学大全』は、独学のための技法を述べた書籍であるので、結果的に、読書や図書館にまつわる技法が非常に多くある。

非常に分かりやすく、様々なところで効果があると言われてきたことを、シンプルに整理してくれているので、これを読むと国語科の授業で「ぜひともやっておきたい」と思うことが、色々と思い浮かぶのである。

特に、リーディング・ワークショップ(RW)を経て、図書室との関係が近くなっている今だからこそ、やれるんじゃないかと思って、実際に単元としてまとめて、生徒と単元を始めてみたのである。

普段の授業が精読に偏りがちであるのに対して、多くの本を手に取ることが出来るのは、いつもと違った刺激を与えることが出来るし、生徒自身が様々に本を手に取っていくことで、自分の関心がどこにあるのかということと向き合うことになる。

困ったときに、これだけ図書館が資料を多く持っているのだ、自分の関心に対して多くの資料が用意されているのだという、知的な世界の厚みを、本という物体で感じてもらえることに良さがあるなと思うのである。

生徒の学ぶ力は育ってくる

なかなか面倒な課題を生徒には課したので、もっと嫌な反応をするかと思ったが、想像以上に好意的な反応だった。

この時期まで来ると、生徒自身の中に、自分で向き合いたい問題や手に取ってみたい課題があるんだなと感じる。そして、そういう「面倒なこと」に対して、自分から向き合おうという姿勢が生まれているのだということも同時に感じる。

普段、授業をしていると、なかなか上手くいかないで、間延びした時間を過ごしていることがあるなあと思うことも多いのだが、別の角度から見ると生徒がちゃんと過ごした時間の分だけ成長しているのだと感じる。

自分から本を探して、自分にとって必要かを判別するということは、簡単な作業に見えて、非常に高度な作業であり、そしてタフな作業である。そういうことに向き合える力が生徒の中にちゃんと芽生えていたことが嬉しい。

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