次年度から新しい教育課程が始まるため、まだ上半期も終わっていない時期ですが、次年度以降のことを考え始めています。気分的には新しいことの方に気を取られがちではある。
しかし、頭が痛いのが教科書選びである。
横並びにして考えてみても
新しい教科書の内容についてどの程度言及していいかわからないので、結局、ボケた言い方しか出来ない。
まあ、高校国語の場合は、かなり内容が変わるので、今まで数少ない定番教材だったものも、そこそこ数が減ったような印象がある……ような、逆に意固地に残したような印象もあり。
どの教科書会社もレイアウトといい配色といい、大きく印象を変えてきているので、国語科教育に物を申したい人はぜひ色々と手にとってみて欲しいところだ。
比較的に、内容的には横並びであった国語総合の現行の教科書と比較すると、教科書会社によってだいぶ印象や狙いが異なる。個性が大きく出ていると言っても良い。あまり冒険すると現場に嫌われて売れない……という嫌な現状がある中で、色々と各社挑戦してきたなぁという印象です。
何にしてもちゃんと選びたいものですね。自分の学校の生徒がどのような力をつけてほしいのか、という視点で選ぶべきでしょう。
授業者の都合でいいのか
しかし、教科書選びの話を聞いていると、授業者が授業できるかどうかという話ばかり聞こえてきてウンザリするのである。そもそも学習指導要領自体が大きく改訂されているのだから、自分の授業だって十年ぶりくらいに見直すべきなのである。毎年、見直せと言っているのではなく、十年ぶりの大改訂で教科書の内容も入れ替わるのだから、授業を工夫せよというだけの話なのに、新しいことは出来ないと言われると………教育基本法の9条を音読してもらいたいところである。
そもそも、授業者がやりたいかやりたくないかという話で教科書を選ぶものなのか。十年前には教員をやっていないので、よくわかりません。
さて、改訂の都合と政治の都合が噛み合っていないことも原因であるが、どの国語の教科書もICT周りの利活用は想定されていないように見える。まあ…去年のコロナで急にすべての義務教育を受ける子どもたちがICTを使い始めることになったからね……小中でICTに触れて育ってきた子どもたちに対して、果たしてこれだけでいいのかな?と、数年後の状況がどうなるのか期待と不安が入り交じるところです。
一つだけ
教科書を作る人達の主義や思いや個性はよくわかりますし、敬意を持って接したいところです。
ただ、その思惑が現場にどう伝わるかは考えていくれているのかな。
小中に比べて、高校はあまりにも。